アイコン ゆがむ沖縄基地問題/依田氏起訴を考える

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全国津々浦々で騒いでいる政治運動家。

市民団体と称し、まるで国民の代表のように反対と声を上げています。

マスコミは表面だけしか映さず、そのまま一般市民の声のように報道する。

沖縄にいる基地反対の市民団体もそのひとつです。

 

今回も(農と島のありんくりん)を転載させていただきました。

どうぞ読んでみてください。

依田氏起訴を考える: 農と島のありんくりん

この8月6日に、那覇地検が依田啓示カナンファーム代表を傷害罪で起訴しました。 

たいへんに問題のある起訴であったと思います。 

事実関係を洗ってみます。本土紙がまったくスルーする中で、唯一産経が(8月6日)記事で速報しています。

「那覇地検は6日までに、沖縄県東村高江に予定されていたヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設に反対し、村道を封鎖し検問していた基地移設反対派の男女2人を殴ってけがをさせたとして、傷害の罪で沖縄県東村平良、カナンファームの依田啓示代表(43)を在宅起訴した。
起訴は7月31日付。起訴状などによると、依田代表は平成28年9月17日午後0時10分ごろ、沖縄県東村高江の東村立高江小中学校東北東約640メートルの道路上で、反対運動をしていた同県大宜味村の男性(51)の首を手で押して転倒させ、全治3日のけがを負わせた。また、活動家の女性(55)の顔を殴打するなどの暴行を加え、全治3日のけがを負わせた。
 依田代表は起訴事実を否定している。傷害容疑とともに送致されていた器物損壊容疑は起訴猶予、窃盗容疑は嫌疑不十分で不起訴」

起訴文だけ読むと、依田氏がわざわざ出かけて、反対運動男女を負傷させた右翼男のように読めてしまいます。 

ほんとうはどうだったのでしょうか。まず押さえねば前提から確認しておきましょう。 

人となりです。依田啓示氏は、カナンファームという宿泊可能な循環農法農場を営む農業者です。

事件後に積極的に沖縄の保守運動で発言するために誤解されがちですが、事件当時依田氏は運動には無関係なひとりの農業者でした。

保守思想を持っていたからこの事件が起きたのではなく、この事件が依田氏を保守の立場にしたのです。

さて循環農法というのは、生活・農業・畜産の生産工程で出た廃棄物を、バクテリアや微生物を使って有効なものに転換させ、次の工程に活かしていく農法です。

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この循環農法は、言うは易く、現実にやってみるとたいへんな農法です。これに挑戦している農業者は全国でもまだ少数で、氏が環境保全型農業の先駆者のひとりであることが分かります。

依田氏はこう語っています。
http://oishiinohimitsu.com/ep03_05.html

「僕は自然農法をやっているけれど、環境活動家でもなんでもないんです。
ただ、大切にしているのは、“継続可能かどうか”という点です。
環境にも人間にも一方的に“相手”に負担を強いるようなことはやりたくない。自然にそったやり方をすれば、結果的に自然にも動物にも人間にも“資産の公平的な分割”につながって、継続可能な農業になると思っています」

かつて私は、この言葉を読んだ時にほっとした記憶があります。

実は私はエコ業界に多い、頭デッカチのエコ論を振りかざす人たちに辟易しています。

ですから依田氏のように、まじめに自分が日々相対している土地や作物、あるいは家畜と向かい合って、彼らから多くを奪わない、公平にその命を分け合っていこうとする人柄はたいへんに希少なのです。 

おそらく依田氏は、農業者として最大の宝である<現場性>を豊かに持つ人ではないのでしょうか

この忌まわしい事件が起きた現場は、東村立高江小中学校近くの路上です。

小中学校は小学校と中学校が合わさったものですが、ここからも過疎の村で起きたことが窺い知れます。

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続いて依田氏のカナンファームの位置をみてみましょう。

わずかの距離しか離れていない、同じ村の事件であることがお分かりになると思います。

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この事件の<現場性>はこの地図を見ると見えてきます。

依田氏を訴えた反基地運動家の男女らは村の外からやってきて、村の道に居座り、走行する車両を一台一台止めては、運転席に高江ヘリパッド建設の関係者がいるかどうかを「検問」し、そして追い返すという私的検問をしていました。

下の写真が撮影された運動家たちの私的検問の風景です。

 

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もしあなたが子供も含むお客さんを乗せて、平和な村の道を走っていたとします。

すると正体不明の者たちが突然路上にバラバラと飛び出して、大声で「止まれ」と命令します。

そして、あろうことか天下の公道で「お前ら、帰れ」と命じます。警官ならまだしも、まったくの私人がこんなことを命じる権限があろうはずがないのは子供にでもわかるはずです。

これが依田氏が遭遇した状況だったのです。

車に同乗してきた小さな子供は怯えて泣き始めました。「私たちはこの村の者だ。通してくれ」と抗議した依田氏と、この運動家たちとの間に悶着が起きました。

この事件が通行の少ない山間の道だったために、見過ごしがちですが、これが那覇の国際通りでやったらどうなるでしょうか。

第一できやしません。怒ったバスやタクシーの運転手に道から連れ出されますし、あっと言う間に警官に道路交通法違反で逮捕されるでしょう。。

しかし、彼ら反基地運動家たちは、東村のへんぴな道なら我が物顔で可能だと思い違いしていました。

沖縄北部は、中東かなにかの民兵出没地域でしょうか。

というのは、当時彼らは私的検問だけではなく、高江集落に続く県道自体を封鎖していたからです。

下の写真は沖縄防衛局が、公式にアップしている写真です。

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反基地運動家たちは、住民が使う山の裏道までも車で封鎖し、通行する車を検問し、とうとう地元の東村の人と事件まで引き起こす始末でした。

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それを報じた、沖縄タイムス北部支局の城間記者の記事(2017年8月8日)です。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/61153

「県道70号では8月から、市民が「牛歩作戦」として、工事車両の前を時速10キロ未満の速度で走る抗議行動を展開。
機動隊の交通規制もあって県道は渋滞し、出荷や作付けする農家を中心に地元住民の往来に支障が出ていた。(略)
高江区の農家の男性(75)はカボチャの植え付けに向かう途中で渋滞に巻き込まれ、本来10分で到着するはずの畑に1時間以上を要した。
「作付け期間は限られている。このままでは1年間の収入に響く」と嘆く。「決してヘリパッドに賛成ではない。ただ、彼らのやっていることはわれわれの生活の破壊。もう爆発寸前だ」と憤慨する。当初の機動隊への怒りの矛先は市民側に変わりつつある。
 ヘリパッド建設予定地に近い国頭村の安波小学校では5日、「牛歩作戦」の影響で教員1人が授業に間に合わず、学校側は授業を急きょ変更した。
宮城尚志校長は「反対運動を否定しないが、もっと別にやり方はないのかと思う」と首をかしげる。
 高江共同売店では物品の入荷日を抗議集会のある曜日は避けるようにした。仲嶺区長は「区民のストレスは限界に来ている。早くヘリパッドを完成させた方がいいとの声も出ている」と打ち明ける。
通勤、保育園送迎、通院などに支障が出ていると苦情は絶えない」

農家は自分の農地には行けないために作付け適期を奪われる、子供の通学や授業にすら支障が出る、唯一の商店である共同売店は品薄になる・・・、まさに「村殺し」そのものです。

困り果てた高江の住民は、村の人間だけでも通行させてくれと、下の写真のようなステッカーを作って反対派に懇願しましたが、「区は村を通じ県警に通知。市民側にも伝えているが、仲嶺久美子区長は「農家から効果があったとの報告はない」といった有り様でした。

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沖縄タイムス同上記事より引用

住民は区を通して県警にも連絡したそうですが、県警が手をこまねいていたために、路上封鎖は延々と続きます。

まさに大げさな言葉ではなく、反対派による実力による「実効支配」下にこの一帯の地域は置かれていたのです。

ちなみにこの「村殺し」の指揮をとったのが、「非暴力運動を理由に不当逮捕」されていると主張している山城博治氏です。

このような状況で起きたのが、この依田氏事件でした。

暴行容疑については、追って裁判で明らかになるでしょう。

依田氏は「相手に先に押されたもので、携帯電話で女性から写真を撮られ、取り上げようともみ合った際に手が当たったものと主張」(産経同上)し、重傷を負ったという反対派活動家の言い分と食い違っています。

この起訴は長期間に渡って、事実上高江や北部の山村で実力による「実効支配」を続けてきた、反対派の暴力のエスカレーションを容認してきた沖縄県警の責任を回避するものてす。

県警がまともな法による取り締まりをしていたなら、この依田事件は起きようはずがなかったのです。

最後に依田氏の肉声をお伝えして終わりにまします。

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「起訴されました。 昨日起訴状が届きました。 過激派の検問を邪魔したことで、罰せられるようです。でも、僕には力強い全国の皆様がいます。 とことん闘いますので、これからもよろしくお願い致します!」

※関連記事
救急車報道について
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2017/03/post-c05b.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-8025.html

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[ 2017年8月 8日 ]

 

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