米ウォールストリート・ジャーナルは13日、ソフトバンクグループが、2016年に約3兆3千億円(240億ポンド)で買収した英半導体開発大手アーム・ホールディングスの一部または全ての株式を売却することや、同社を再上場することを検討していると報じた。
ソフトバンクグループはファンド事業が振るわず、20年3月期連結決算の純損益が赤字だった。

負債の削減や自社株買いに充てるため、通信子会社ソフトバンクや米携帯大手TモバイルUS株(今年4月に米司法省から合併承認された傘下のスプリント社を独テレコム系の同社へ吸収合併)の売却を進めている(24%の持分、連結子会社から持分子会社へ、持分の4月での株価は250億ドル/7月14日現在104ドルと4月の80ドル台から2割ほど上昇している)。

アームは半導体の製造はせず、開発や設計に特化。半導体メーカーからの技術使用料などを収益源とする。
アームはモバイル機器向けプロセッサーの中核を担う「コア」の設計情報で世界シェアの9割超を握っている。
以上、

sponsored


アームについては、全株購入後、内輪での株主移動を通じて、取得株価の巨額評価損を計上してソフトバンクが巨額税務控除に利用した。売却や上場すれば今度は巨額利益が転がり込むことになろうが、評価損計上する案件は山のように抱えており、再び利益は評価損と相殺され、税収にはならない。

問題も抱えている。

アーム中国のコントロールができなくなっている。
アーム中国は、孫氏が2018年に中国政府系側に対して51%の株式を取得させた問題が浮上してきている。中国事業拡大のため忠誠心を示したものだろうが、米トランプ政権の中国電子業界に対する制裁に絡んでくる。
今年6月、ソフトバンクグループは、アーム中国の中国人代表を、密かに個人で投資会社を設立し利益に相反したとして、アーム中国の役員会(SB側が多い)が更迭したが、アーム中国側はそれに対して反旗を翻し、治外法権国の中国にあり、トラブっている。
米中貿易戦争さなか、こうした中国政府系企業に対して株式の過半を売却したこと自体が、孫氏の未来を切り開く刃はすでに錆付いたとも見られている。
ウーバーはともかく、感だけを頼りに投資した不動産事業会社では大失敗している。