アイコン モーリシャス沖座礁船「ワカシオ」二つに折れる 長鋪汽船所有

Posted:[ 2020年8月16日 ]

アフリカ大陸の東にあるマダガスカル島、さらに東にあるインド洋の島国モーリシャス島沖で日本の貨物船「WAKASHIO」が座礁し燃料の重油が大量に漏れ出した事故で、地元当局者は15日、船体がほぼ二つに割れたと明らかにした。抜き取った後の残油が再び流出している。

貨物船は長鋪汽船(岡山県)が保有・管理し商船三井がチャーターした。

長鋪汽船は13日の声明で「12日までに(船に残っていた油は)ほぼ全量を回収できたとみられるが、引き続き(燃料)タンク内の残油の確認、回収と流出油の回収に努力する」と発表していた。

流出油1000リットルのうち480リットルは回収され、その後も回収し、オイルフェンスも設置、また、地元民が布に髪の毛を入れた臨時のオイルフェンスを製作し、沿岸への重油の漂着防止と重油吸収に利用している。しかし、沿岸のマングローブに漂着した重油の回収は人海戦術で難儀している。珊瑚礁に与える影響も計り知れないという。

日本政府は緊急部隊を送らず、お偉いさんたちを現地に派遣し、現状把握させている。当時平行して、重油類の回収のプロたちを現地に送るべきではなかったのだろうか。環境問題は日本たたきの材料になり、信用問題にもなる。



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座礁の原因は、地元メディアが乗組員たちに取材したところ、「誕生会のパーティがあり、その映像をWiFiで送信するため、通常・自動操縦では沿岸から20キロ離れたところを航行するが、モーリシャス島に近づいてWiFi圏を確保しようとしたところ、珊瑚礁に座礁した」という。

船長がどこの国のどういう人物か知らぬが、アホさかげん丸出し、長鋪汽船の船舶運航の管理体制の杜撰さは言葉を失う。こんなことして船舶が全毀損させ、保険が下りるのだろうか。

当船は商船三井がチャーターし、中国で荷物を積み、欧州方面へ向かう約3万トンのバラ積み船。

 

15日の現地報道

バルクキャリアMV「Wakashio(ワカシオ)」の座礁によって引き起こされた油流出について、モーリシャス政府はプレスリリースで、ブルーベイマリンパークを保護するために約1,800メートルのオイルが設置された。風向きや潮流により重油の流れが変わり、合計約3.9kmのオイルフェンスを、ブルーベイマリンパーク、ポワントデスニー、マエブールの海岸、および船を囲むラグーンエリアに設置したという。

さらに、民間部門や市民社会組織からの約10kmの職人による「ブーム」(自家製オイルフェンス)がさまざまな場所に設置されている。(国民の多くが散髪して重油吸収材用に髪を提供している。)

一方、船からは残りの重油合計3,240トンの抜き取りを13日までに完了、残り110トンについて引き続き回収に当たっていた(船に残った重油はほとんど回収したものと見られる)。

ブルーベイからトルドードースまで、15ヶ所の沿岸水質も毎日監視されている。また、影響を受けたサイトのクリーンアップが、沿岸警備隊、特殊機動部隊、環境省、固形廃棄物管理と気候変動、およびその他の公共機関によって行われたことも報告さされている。

民間部門と市民社会の参加を得て。 728トンの汚染された使用済みオイルが回収された。うち225トンはリサイクルのために送られ、503トンは有害廃棄物保管施設に一時的に保管されている。

フランスから11名、日本から6名、国連機関から5名の専門家がすでにさまざまなスキルを備えており、モーリシャスにいる。(モーリシャスはスペイン領⇒フランス領⇒イギリス領になり、1968年に独立している。公用語は英語、住民の90%はフランス語系統のモーリシャス・クレオール語で会話もフランス語)

オーストラリア、インド、イギリス、米国の外交使節団は、関連するモーリシャス特派員と、設備と技術的専門知識の観点から可能な支援について連絡を取り合っている。

油濁対応のフェーズ2の一部であるクリーンアップと修復である、国際タンカー船主公害連盟限定の環境専門家チームと請負業者のLe Floch Depollution保険会社である保護および補償クラブによって指定された国際機関はモーリシャスにある。

さらに、環境法、生態系の回復、サイトのバイオレメディエーション、海洋生物学、マングローブ、リモートセンシング、陸上生物多様性、および種の救済について、対処するために追加の外国の専門知識が求められている。

政府はまた、MVワカシオ座礁惨事の支援プログラムの下で、漁業従事者、魚屋、商業用遊覧船のオペレーター/労働者が活動を続けることができなかったために財政的支援を提供するために行われた取り決めに留意している。

 

↓折れたWAKASHIO

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↓WAKASHIO

CAPE SIZE BULKER

D/W: 203,130 MT(積載重量トン数)

G/T: 101,932 MT(船舶トン数)

LOA: 299.95 M(全長)

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↓沿岸に漂着した重油を人海戦術で回収に当たる住民。マスクを付けていない人もおり、新コロナ感染も心配される。

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モーリシャスではおりしも8月24日から日本フェアーが開催される。ただ、今年は新コロナの影響でオンライン開催。

なお、8月15日現在のモーリシャスの新コロナ累計感染者数は346人、死者10人、現在感染者数2人となっている。人口127万人の国。

 

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