富士経済は、電動車に搭載する基幹部品のコストダウンや開発工数の短縮などが可能となることから注目度が高まっているeAxleの世界市場を調査した。
その結果を「機電一体電動パワートレイン"eAxle"の最新技術動向と市場展望」にまとめた。
また、EV駆動輪の内側に設置される電気モーターで、操作性やエネルギー伝達の向上を可能とするインホイールモーターの市場についても捉えた。
<調査結果の概要>
■電動乗用車向けeAxle世界市場
「eAxle」は、「駆動用モーター」、「インバーター」、「ギアボックス」などの基幹部品を一体化させ、共通化することで、コストダウンや開発工数の短縮を行うことを目的に、近年、中国自動車メーカーを中心に搭載が始まっている。
基幹部品を別体で搭載すれば車種に合わせてフレキシブルな配置が可能であるが、eAxleは基幹部品が一体化しているため搭載スペースの確保が必要となる。
そのため、当面は搭載スペースの確保がしやすく、近年国内外で人気車種でもあるEVのSUVタイプを中心に搭載が進むとみられる。
また、eAxleをエンジンと並列して配置した場合には、エンジンからくる振動対策が別途必要となることから、普及促進にはそれらの対策が求められている。