大手アルミメーカーの日本軽金属が愛知県の工場で25年間にわたって、アルミ板の品質検査を日本産業規格=JISの規定とは異なる方法で行い、製品を出荷していたことがわかり工場はJISの認証を取り消されたと発表した。
同社によると、
1、1996年頃から、日本軽金属名古屋工場(愛知県稲沢市小池1丁目)のアルミ板製品の引張試験の試験片を採取する際、厚さ6.5㎜以上で非熱処理合金の板製品(当該厚板)においてJISの規定(圧延方向に対して平行)と異なる方法(圧延方向に対して直角)で採取した試験片にて引張試験を実施したにも関わらず、当該厚板にJISマークを付して継続的に出荷していた。
2、JQAの更新審査(2020年2月)において、更新審査用の当該厚板の試験片採取を行う際、1の実態を偽り、JISの規定に沿った試験片採取を行った。
今年4月、JISの認証機関による臨時の検査で指摘を受けて明らかになったもので、名古屋工場は認証を取り消された。
社内調査で、2018年の春に工場の品質管理の担当者が不正を把握したあとも、規定とは異な方法で検査が続けられていたことも分かり、会社では調査委員会を設置し、詳しい経緯や原因を調べるとしている。
日本軽金属は「認証の取り消しは極めて重大な事象と受け止めています。コンプライアンスを経営の最重要課題と位置づけ、信頼回復に向けて取り組んでまいります」としている。
以上、リリース