超精密モーターの日本電産は21日、2025年度までの中期経営計画を発表した。この中で、EV=電気自動車向けの事業拡大や企業買収により、今後5年間で売上高を2.4倍の4兆円に引き上げる方針を示した。
昨年度の売上高は1兆6180億円で、5年間で2.4倍に増やす。
また、EV向けのモーターに関連する製品の生産などに向けて、EV用プラットホームを構築している台湾の鴻海精密工業と製品化に向け合弁会社を設立するための検討を始めることも明らかにしている。
一方、今年4~6月末までの四半期決算では、中国でEV向けのモーターの販売が好調なことなどから、売上高が4,474億円と同期としては過去最高を記録した。また最終的な利益は、前年同期比で66%増の334億円となった。
永守重信会長は会見で、「計画の実現は容易ではないが、可能な範囲の目標だ。経営の基本は残しつつ、『第2の創業』と捉えて成長していきたい」と述べている。