アイコン 米、小惑星の地球衝突回避のため9月衝突実験 探査機「DART」

Posted:[ 2022年1月 7日 ]

米探査機「DART(ダート)」が今年9月、小惑星に体当たりして軌道をずらす世界初の実験を行う。
地球を小惑星や彗星の衝突から守る取り組み「プラネタリー・ディフェンス(地球防衛)」が今年から本格化する。
2026年には、欧州の探査機「Hera(ヘラ)」が、「ダート」の衝突でできたクレーターを観測する。
「ヘラ」には、日本の小惑星探査機「はやぶさ2」の研究者たちも参加する。
「ダート」は米航空宇宙局(NASA)が昨年11月に打ち上げ、飛行を続けている。

体当たりの目標は、地球と火星の間を公転する小惑星ディディモス(直径780メートル)の衛星「ディモルフォス(同160メートル)」。

小惑星は約115万個見つかっているが、地球に衝突すると大変な影響を及ぼす可能性がある。



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約6600万年前の恐竜絶滅は、直径約10キロの小惑星が地球(ユカタン半島)に落ち、舞い上がったちりで太陽の光が遮られて寒冷化したからだとされている。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の吉川真准教授は「地球規模の被害を出す直径10キロ以上の小惑星はほぼ発見されており、近い将来落ちることはない」と話している。

一方、直径1キロより小さい小惑星は続々と発見されている。
2013年には、直径約20メートルの小惑星が大気圏に突入し、ロシア南部のチェリャビンスク州の上空で爆発。衝撃波で50キロ離れた街でも建物の窓ガラスが割れるなどして1500人超がけがをした。
現地調査した吉川氏は「直径数十メートルでも地域的被害は大きい。早めに見つけて軌道をそらしたほうがいい」と指摘している。
「ダート」は、重さ550キロと小型車並み。秒速6.6キロで「ディモルフォス」に激突する。衝撃で「ディモルフォス」の軌道が変わり、「ディディモス」を周回する周期が変化するのが、地球から観測できると予想される。
後続の「ヘラ」は2024年に打ち上げ、「はやぶさ2」に使ったカメラの改良版を乗せ、小惑星の性質や地形、衝突跡のクレーターを詳しく調べる。
「はやぶさ2」は2019年、小惑星「りゅうぐう」に重さ2キロの金属弾を衝突させて人工クレーターをつくった。その研究責任者を務める荒川政彦・神戸大教授も「ヘラ」に参加する。
「クレーターの状態と軌道のズレを合わせて調べることで、地球防衛に役立つ知識が得られる」と強調している。

「はやぶさ2」は現在、地球と金星の間を航行中。2026年に次の小惑星「2001CC21」のそばを秒速5キロで通過し観測する。

その航法システムを担当するJAXAの三桝裕也氏は「小惑星に正確に近づくことは、危険な小惑星に衝突して軌道を変える技術につながる」と語っている。吉川氏は「小惑星の知識と技術を蓄積することで、未来の人類を救える可能性が高まる」と期待している。
以上、

大きなものに対しては原水爆でも積んだ衛星を衝突させ、軌道を修正させるのだろうか。まさか念力とはいくまい。

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