韓国バッテリー大手のLGエナジーソリューションは4月4日、米国で2番目の単独工場となる米アリゾナ工場を着工したと発表した。
同社初の円筒形バッテリーおよびエネルギー貯蔵システム(ESS)リン酸鉄リチウムイオン電池(LFPバッテリー)の専用工場となる。
<生産予定電池>
総投資額:7.2兆ウォン
生産開始予定:2026年。
生産種:
1、3元系円筒形バッテリー「4680」の生産能力36ギガワット。
2、エネルギー貯蔵システム用のリン酸鉄リチウムイオンバッテリー「ESS-LFP」の生産能力17ギガワット。
同工場の建設には7兆2千億ウォン(約8,100億円)が投じられる。円筒形バッテリー、ESS LFPバッテリーともに2026年の生産開始を予定。
円筒形バッテリーは、電気自動車(EV)向けの「4680バッテリー」(直径46ミリメートル、長さ80ミリ)を生産する予定。
(注、4680はテスラ主導でパナ社と共同開発したもの、2023年7月、歩留まりが悪く、軌道に乗っていないと報道された後は不知。
2022年2月、パナ社は和歌山工場で4680バッテリーを23年度から生産すると報道されていた。)
(トヨタは独自に全固定電池を開発中だが、2027年搭載開始、本格化は2030年以降、それまでの繋ぎとして米国ではパナ社ではなくLGと提携している。米国でパナ社と組まないのはパナ社とテスラの関係からかと見られる。そのテスラは、LGとも組み、中国では主にCATLと組んでいる。)
パナ社には昔からマネシタといわれたとおり、開発力に劣り、テスラの電池部門をリードすることさえできず、価格だけたたかれ、利益が出ない状態が続いている。
テスラも低価格車両を出さない限り、競争力を殺ぎ、2030年2000万台販売計画は大きく後退するものと見られる。
同社は今年下半期にも忠清北道清州市の「梧倉エナジープラント」で、他社に先駆けて4680バッテリーの生産を開始する予定だ。
同社はアリゾナ工場の設立による物流や関税のコスト節減により、価格競争力が確保できると見込む。また、4桁台の新規雇用創出の見通し。
今回着工発表のアリゾナ工場は当初43GWhwで計画されていたが総合で53GWhにするようだ。
ただ、次期大統領選挙の結果でトランプが復活すれば、2025年1月からIRA法に基づくEVバッテリー工場への新規補助金が中止される可能性もある。
スクロール→
LGエネソル
|
|
|
ポーランド
|
進出済み
|
|
|
Ultium Cells
|
GM
|
テネシー、ミシガン
|
|
|
オハイオ
|
|
|
L-Hバッテリー
|
ホンダ
|
オハイオ州(建設)
|
|
|
NextStar Energy
|
ステランティス
|
カナダ・オンタリオ(建設)
|
|
|
円筒形2170型
|
独自
|
アリゾナ州
|
|
|
りん酸鉄、ESS用、
|
独自
|
|
|
自動車用
|
独自
|
ミシガン州(運営中)
|
|
|
韓国
|
清州市梧倉工場
|
稼働中
|
|
|
|
梧倉新工場
|
2026年生産開始予
|
|
|
中国
|
南京工場
|
以前から所有
|
|
|
インドネシア工場
|
22年6月発表
|
|
|
|
テスラ用
|
アリゾナ
|
交渉中
|
|
|
フォード
|
トルコ
|
交渉中
|
|
|
トヨタ
|
米国
|
合弁提携
|
|
SKオン/ フォード+:現代G
|
現在
|
韓+米+ハンガリー
|
|
|
|
|
|
蔚山
|
|
|
|
|
ハンガリー第1.2.3工場
|
2024年完工
|
|
|
BlueOvalSK
|
ケンタッキー(2ヶ所)
|
43×2
|
|
|
|
テネシー(1ヶ所 )
|
43
|
|
|
|
|
|
|
|
現代自動車EV工場
|
ジョージア州
|
|
|
|
|
韓国
|
|
|
|
|
中国
|
|
|
|
|
ハンガリー
|
|
|
|
|
2025年
|
計
|
|
|
|
|
|
|
サムスンSDI
|
瑞山工場
|
|
|
インディアナ州
|
|
中国西安工場
|
|
|
ステランティス
|
30GWh
|
|
|
|
BMW
|
|
|
|
|
ハンガリー
|
GSユアサ合弁参加
|
|
|
|
マレー第2工場
|
2025年完工
|
|
|
|
GM
|
合弁23/3月発表
|
|
|
|
パナ社
|
テスラ用3元型NCA
|
ネバダ州
|
稼働中
|
|
|
2025年
|
カンザス州
|
|
|
|
GM用計画
|
インディアナ州
|
|
|
|
|
|
|
|
CATL
|
ハンガリー
|
100GWh
|
ベンツ等
|
|
|
ドイツ
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|