アイコン トランプ氏 メキシコ産中国勢車には100%関税と


トランプとイーロン・マスクは仲良しこよしの関係、テスラは現実中国のBYDの台頭に苦戦している。23年の世界販売実績ではすでにテスラの180万台に対してBYDの302万台、24年計画では220万台と420万台と200万台も差が拡大する。
米中貿易戦争のさなか、メキシコと米国はFTA締結国、中国勢は米市場上陸のためメキシコを橋頭堡にする意向であり、南北アメリカ大陸に販売を拡大する計画だが、本丸は大市場の米国である。
それを読みきったトランプ氏は以前の50%から100%に関税率を今回さらに増加させた。関税を50%かけてもテスラはBYD車に対抗できない現実がある。

EVバッテリー価格は車両販売価格の25%~40%を占め、レアメタルを大量に使用していることから、価格を下げるにも限度がある。そのレアメタルのほとんどを中国で生産している。また、韓国勢の3元系を使用する米国勢は高価なコバルトとニッケルを使用し、材料比率80%の3元系EVバッテリーにあり、価格を下げるにも限度がある。
一方、中国勢のLFP電池はコバルトとニッケルを使用しない分、3元系より3割程度価格が安価となる。
米国自動車メーカーは韓国のバッテリーメーカー3社と提携して何れも3元系バッテリーを使用しているが、高能率のLFP電池を韓国勢は有していない(中国勢は3元系も有している)。

 

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BYDはメキシコに進出するだろう。米国以外でも安価なEVを販売することは中国の国家戦略にも合致する。一方、米国勢は温室効果ガスどころか温室育ちとなり、世界市場を限りなく失してしまう。そのため、米国勢は海外では中国勢のLFP電池を搭載する車両が増加している。ドイツのベンツの大衆車もすでに搭載している。バッテリー業界世界最大の中国CATLはドイツに工場を建設してもいる。
前回の世論調査ではバイデンがはじめてトランプを超えた。国民の利益も考えるべきだろう。
BYDは2014年から米カルフォルニア州でEVバスを生産し、全米の市営や民間のバス会社に供給している。

トランプ前米大統領は16日、中西部オハイオ州で演説し、中国メーカーがメキシコで生産した自動車に対して「100%の関税をかける」と述べた。
3月初旬、50%の関税をかける考えを表明していたが、早くも2倍に引き上げて中国への強硬姿勢を改めて示した。
秋のアメリカ大統領選挙で共和党の候補者に指名されることが固まったトランプ前大統領は16日、オハイオ州デイトンで支持者を前に演説した。

この中で「中国の自動車メーカーが巨大な工場をメキシコに建設し、アメリカ人を雇わず、アメリカに車を売ろうとしているようだがそうはさせない」と警告した。

そのうえで「われわれは国境を越えてくるすべての自動車に100%の関税をかける」と述べた。

3月初旬、トランプ氏はCNBCのインタビューで中国企業がメキシコで製造する製品に50%の関税をかける考えを表明していたが、早くも2倍に引き上げて、中国への強硬姿勢を改めて示した。

 北米の現在の通商協定では、メキシコからアメリカに輸出される車には厳しい条件を満たせば関税をゼロにすることができるため、メキシコに生産拠点を構える中国企業が増えている。

 アメリカの自動車産業は価格が安い中国製品の流入は雇用を脅かすと警戒しており、トランプ氏の発言も選挙を見据えてこうした懸念をくみ取った形。

(中国自動車勢やバッテリー勢が米国に工場を建てるとしたらどうするのだろうか)
(米国で採掘したリチウム含有鉱石は、中国企業に売却され、中国で安価な石炭エネルギーを使いレアメタルが抽出され、韓国バッテリー勢3社(米韓FTA)に販売され、米輸出の韓国製EVに搭載され、米ビッグ3の米国製バッテリー(実質、韓国勢の3元系バッテリー)でも使用されている)

トランプの動きは日本がバブル時代、全米各地で日本車の打ち壊しのパフォーマンスがあり、日米通商交渉により輸出台数の制限、米現地生産化の促進、ビッグ3の看板を背負った日本車が日本の自動車ディーラーでの販売となった。日産の経営行き詰りはそうした米国との日米貿易戦争で日本政府が言いなりになった結果生じたと言っても過言ではない。
現在、米国の鉾先が中国に向かっているもの。時代は繰り返す。
中国はオピオイド原料のメキシコへの大量輸出(メキシコで精製され消費地は米国)で対抗しているのかも・・・。

↓BYD 秦シリーズ(1元は約20円)
BYDは別途廉価版の「シーガル=海鴎」を有し、販売価格は1万ドル。走行距離は廉価版で300キロ、180万円出せば400キロ走る。

BYD車は現在、中国のEV売れ筋ランキング10位中、5車ランクインしている。廉価版から高級車まで有し、テスラの車種絞込み戦略を反故にする様相。
こうした自社製LFPバッテリーを有するBYDの廉価版EV車両は、HVよりガソリン車やディーゼル車より安価となっている。

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[ 2024年3月18日 ]

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