米疾病対策センター(CDC)は10月22日、米マクドナルドのハンバーガー「クォーターパウンダー」による腸管出血性大腸菌の食中毒で体調不良を訴えた10人が入院し、西部コロラド州の高齢者1人が死亡したと発表した。
10州の計49人が腸管出血性大腸菌の食中毒を発症し、大部分の感染者はコロラド州と中西部ネブラスカ州だった。
この食中毒の症状としては、激しい腹痛、下痢、嘔吐がある。 マクドナルドの株価は22日の取引終了後に約9%下落した。
CDCによると、調査した全員が体調不良になる前にマクドナルドで食事をしたと話し、大部分が「クォーターパウンダー」を食べたと報告した。
CDCは食中毒を引き起こした具体的な食材はまだ特定されていないものの、みじん切りにした生タマネギと、ビーフパティに注目していると説明している。
マクドナルドはCDCに対し、調査が進められる中で食中毒が報告された州にある店舗からクォーターパウンダーに使われているみじん切りのタマネギとビーフパティを撤去したと伝えた。
以上、報道参照
米マクドナルドの「クォーターパウンダー」はビッグマックと並ぶ主力商品で「1/4ポンドのバーガーパティを使ったハンバーガー」
2015年、メキシコ料理のブリトーなどを提供する米外食チェーンの「チポトレ」でも数州の店舗で腸管出血性大腸菌の食中毒が発生し、売り上げと評判が落ち込む事態となった。
O-157(血清型別)
腸管出血性大腸菌(EHEC)とは、ベロ毒素 (Verotoxin; VT)、または志賀毒素 (Shigatoxin; Stx) と呼ばれている毒素を産生することで病原性を持った大腸菌。このため、VTEC (ベロ毒素産生性大腸菌やSTEC (志賀毒素産生性大腸菌とも呼ばれる。
経口摂取に感染が主で胃酸で死滅せず腸に達し、強毒性を発揮する。
腸管出血性大腸菌での食中毒ではO-157によるものが80%を占める。
米国では1982年からハンバーガーでの食中毒事件で腸管出血性大腸菌がクローズアップされ、その後もたびたび発生している。
日本でも1996年に発生した大阪府堺市の給食で発生した9000人あまりのO157食中毒事件では2人の小学生が死亡している。
また、2011年4月、富山県・福井県で発生した焼肉店での食中毒事件では、生食用ではない牛肉を使ったユッケでのO157により5人が死亡した。
マクドナルドは広域でセントラルキッチン方式で材料を生産しており、こうした病原菌に汚染された材料は地域一帯で食されることになる。
病原菌に冒された従業員も下痢や腹痛などがまだない場合、仕事に従事することから、防御方法は限られている。
今回のマックの食中毒事件が、日本のマックの食材に影響することはまったくない。
O157は主に牛の腸内に生息している細菌、
ただ、浅漬けキムチなどでも食中毒が発生している。
O157食中毒は夏場に多いが、最近は地球温暖化からか年中発生している。
O157=腸管出血性大腸菌は75℃以上で1分間以上加熱すれば死滅する。
↓詳しくは厚労省HP
https://www.mhlw.go.jp/www1/o-157/o157q_a/