EVは世界市場で、高い、充電インフラが未整備、充電時間ロス、安全性にも問題があるなどの理由で、2024年下半期から急速に売れなくなった。
これは米国にとどまらず、米欧の政府が補助金を付け、政府主導によりEV販売促進策をとっての現象、しかし、中国でさえ、政府購入補助金は付くものの、EVの販売伸び率は低くなる一方、走行距離が長いエンジン併用のPHVの販売急増が続いている。米国においては、EVが売れなくなると、その中古車価格まで大幅下落、連れて新車が売れなくなっている。
★テスラ・マスク氏 自動車に対する関税爆弾 報復爆弾の脅威を懸念し政府に書簡
米テスラは、米政府宛ての書簡でトランプ政権の関税政策を受けて各国が報復関税に乗り出せば事業が影響にさらされるとの懸念を示した。
英経済紙フィナンシャル・タイムズ(日経傘下)は、
「トランプ大統領の盟友、マスク氏が率いるテスラでさえも関税の影響を懸念している」と報じている。
トランプ政権がさまざまな関税措置を打ち出し、各国は対抗措置をとるなど、貿易摩擦が激しくなっている。
こうした中、テスラは3月11日、USTR=アメリカ通商代表部に宛てた書簡で、「アメリカの貿易措置に他国が反応した場合、不均衡な影響にさらされる」として各国が報復関税に乗り出すことへの懸念を示した。
過去には、アメリカの関税措置が生産コストの上昇と競争力の低下につながったとしているほか、国内でサプライチェーンを築こうとしても特定の部品などは国内で調達するのは困難もしくは不可能だとしている。
以上、
トランプが4月にも自動車に対して関税爆弾を落とせば、消費者への自動車販売価格は上昇する。米ビッグ3もテスラの米工場も、自動車本体も部品も海外から数多く調達しており、トランプ関税によるコスト上昇より、販売価格を上昇させるしかない。
例えば、韓国GMの場合
2024年、韓国GMの生産台数は50万台、うち韓国内で販売されたのは2.5万台に過ぎず、95%を輸出、うち生産全体の84%の41.8万台を米国へ輸出している。
トランプ関税爆弾の投下はGMにとっても大きい。GMは営業利益率からして販売価格を上昇させるしかない。
スクロール→
|
韓国GM 生産車
|
|
シボレー・トレイルブレイザー(中型クロスオーバーSUV)
|
|
シボレー・トラックス(小型クロスオーバーSUV)
|
|
ビュイック・アンコール GX(小型クロスオーバーSUV、輸出のみ)
|
|
ビュイック・エンビスタ(小型クロスオーバーSUV、輸出のみ)
|
テスラをめぐっては、米消費者が、マスク氏がトランプ政権のもとで推し進める人員削減などが強引すぎるとして反発、テスラ車販売店へ押し寄せ、一部では不買運動も展開してタイル。結果、値下げしてもテスラ車の販売は落ち込んでいる。
また、マスク氏がドイツの総選挙に介入、欧州でもすでに販売不振に陥り(テスラ車1月の欧州販売は▲45%減/2月は大票田のドイツで▲76%減の1429台、欧州全体でもさらに落ち込んでいるものと見られる)、株価が大幅下落している。
テスラ社は、米国各地のほか、上海や旧東ドイツに工場を有している。しかし、工場を持つドイツで、テスラのマスクが調子に乗り、総選挙中のドイツ右翼政党AfD支持を表明、結果、独議会では第2党に躍進したものの、テスラ車はドイツでは大幅な販売不振に陥っている。AfD支持者は愛国主義者、テスラ車がドイツ生産車であっても、米企業製で乗るわけではない。
そうした、事業家のマスクは、トランプを真似て面白がって政治にのめり込み、本拠地の米国でも売れなくなっている。
マスク氏の2つの事業とも、トランプ氏のビジネスモデルとはまったく異なる。
トランプ氏がテスラ車を私的に購入すると発表したことから、テスラの株価は11日以降、久しぶりに上昇している。底となった3月10日の222ドルからは上昇局面にあるものの、まだ、トランプ勝利の大統領選のご祝儀相場(11/6日288ドル/ピーク12/17日479ドル/3月13日240ドル)にも回復していない。
マスク氏にとって、事業より権力を好き放題に操れる政治の世界が面白かろうが、マスク氏は実業家、テスラ社もスペースX社もマスク氏の個人的力量に依存しており、事業が停滞すれば世間から取り残されることになる。すでに米国ではテスラ車の不買運動も発生している。
マスク氏が中国政府にとって商品価値がなくなったり、マスク氏の意志とは関係なく、結果、政治的に中国政府と敵対すれば、中国でも不買運動が発生する可能性すらある。中国政府は約9千万人の消費者でもある共産党員を思うがままに操れる、それも国民の自由意志行動だとして放置する・・・。
それほど政治と経済はあっちもこっちも密接に関係している。
スクロール→
|
テスラ車、米国での販売台数
|
世界販売台数
|
|
|
販売台数
|
前年比
|
販売台数
|
前年比
|
|
2019年
|
178,950
|
|
367,656
|
|
|
2020年
|
205,600
|
14.9%
|
499,647
|
35.9%
|
|
2021年
|
352,471
|
71.4%
|
936,222
|
87.4%
|
|
2022年
|
522,444
|
48.2%
|
1,313,851
|
40.3%
|
|
2023年
|
654,888
|
25.4%
|
1,808,581
|
37.7%
|
|
2024年
|
604,000
|
-7.8%
|
1,789,226
|
-1.1%
|
|
25/1~2月
|
83,900
|
-6.5%
|
|
|