新築住宅価格は前月比▲０．１２％下落－３月は▲０．０８％下げていた。
中古住宅価格、▲０．４１％下げた－３月は０．２３％の下落だった。
中国の住宅値下がりペースが４月に加速した。

中国政府が米国との関税戦争を回避しようと取り組む中で、本土の住宅市場が引き続き景気の懸念材料となっている。
国家統計局が１９日発表した４月の新築住宅価格（主要７０都市、政府支援住宅を除く）は前月比▲０．１２％下落。３月は▲０．０８％下げていた。４月の中古住宅価格は▲０．４１％下げた。３月は▲０．２３％下落だった。
　　
経済成長を圧迫してきた住宅不況はようやく和らぎの兆しを見せ始めているものの、貿易戦争がその状況を再び悪化させるリスクがある。

米中は一部関税の一時停止で合意したが、輸出主導型経済で働く人々にとって貿易摩擦が新たな重しとなり、住宅需要を抑制する可能性がある。

ＡＮＺグループ・ホールディングスの楊宇霆氏率いるエコノミストらは、最近のリポートで「見て見ぬふりのできない問題が中国の不動産市場だ」と指摘。その上で「関税ショックの本質は、関税そのものではなく、その予測不能性にある」との見方を示した。

国家統計局によれば、前年同月比では値下がりペースは緩和している。
新築住宅価格は４．５５％下げ、３月の４．９９％下落からやや改善された。
中古住宅価格は６．７６％下落。３月は７．２５％下げていた。
国家統計局が発表した１～４月のデータによると、
不動産開発投資は前年同期比▲１０．３％減。
新築住宅販売は▲１．９％減の２兆３９００億元（約４８兆円）。
新規不動産全体の販売額は▲３．２％減の２兆７０００億元となった。
以上、ブルームバーグ

習近平国家主席が３期目を狙い２０２０年夏に打ち出した自論の共同富裕論に基づく三条紅線による不動産業者に対する厳しい融資規制、世界の新コロナパンデミックの中で実施、自らは毛沢東来の３期目に突入したが、新コロナ下、不動産業を破壊、消費不況に陥り、中国政府は昨年８月から１０月にかけ、景気回復を図る経済総合対策を波状的に執行してきたものの、市場の反応薄、トランプが仕掛ける第２次米中貿易戦争・米中関税戦争に再び低迷している。
１４５％が３０％になろうが、ＮＹ証券市場は大喜びしても輸入市場・米消費市場に与える影響は甚大、ＦＲＢも関税物価高が見込まれ、トランプの金利下げ恫喝に呼応していないどころか無視している。
米国発祥の５月第２日曜日は母の日、８割を輸入に依存する切り花の売上高が前年比で▲１２％落ちたという。高く利益率のよいアレンジ花の売上高が減少、購入者が切り花を選び安価にセット購入する人たちが多かったそうだ。

新築住宅価格指数の前年比下落率は、４月は３月より改善しているが、下記主要１１都市では上海を除き１０都市が水面下で、昨年９月からの総合対策効果の賞味期限も時間切れになっている可能性もある。消費が低迷していることや米国との貿易戦争などから、不動産に対する国民の心理も低迷したままとなっているようだ。

経済波及効果が高い住宅建築の長期低迷は、居住投資と金融投資（不動産転がし）の二面性を持っていただけに内需不振の元凶、輸出まで関税の壁に苛まれており、東南アジアでは市場が小規模過ぎ代賛にはならず、中国の経済回復にはまだまだ時間を必要とするようだ。

新築住宅価格指数は前年比で見た場合より、前月比で見た場合が深刻。前年比は前年の数値に左右されるが、前月比は確実に反映される。

 習近平氏は住宅価格をさらに大きく下げ、共同富裕論に基づき、住宅価格が下がったことは計画通りだと自画自賛するのだろうか。足元の経済には見向きもせず。国民の不満のハケ口に近いうちにどっかを占領する可能性もある。

↓成都のチベット族の踊り　中央Ｙｏｎｇｊｉ老子　３分３９秒

https://www.youtube.com/watch?v=h1qZGpYmsR8