札幌市南区の「ノースサファリサッポロ」を運営していた有限会社サクセス観光(法人番号:7430002039615)が、札幌市による無許可建築物の除却命令の取り消しなどを求めていた行政不服審査請求について、札幌市開発審査会は10月2日、請求を棄却した。
札幌市は2026年3月23日、都市計画法に基づき、同社に対して違法建築物37棟を10月31日までに除却するよう命令している。今回の裁決により除却命令は維持され、撤去期限が10月末に迫ることになった。
【札幌】ノースサファリの除却命令、取消請求を棄却 10月末の撤去期限迫る札幌市南区の「ノースサファリサッポロ」を運営していた有限会社サクセス観光(法人番号:7430002039615)が、札幌市による無許可建築物の除却命令の取り消しなどを求めていた行政不服審査請求について、札幌市開発審査会は10月2日、請求を棄却した。
札幌市は2026年3月23日、都市計画法に基づき、同社に対して違法建築物37棟を10月31日までに除却するよう命令している。今回の裁決により除却命令は維持され、撤去期限が10月末に迫ることになった。
ノースサファリサッポロは2005年に開園したが、施設が立地するのは開発や建築が原則として厳しく制限される市街化調整区域だった。
札幌市は開園前年の2004年には無許可建築を認知し、その後、建物の除却や違法状態の是正を指導してきた。しかし違法状態は解消されず、施設規模も拡大した。
問題が広く表面化した後、ノースサファリサッポロは2025年9月30日に閉園。札幌市は同年10月3日、サクセス観光に対し、当時確認していた違法建築物122棟を12月26日までに除却するよう勧告した。
札幌市の資料によると、違法建築物は2024年3月時点で156棟、同年12月には183棟まで増加。その後は撤去が進み、2025年9月時点で122棟、2026年1月時点で38棟、同年3月5日時点で37棟となった。
札幌市は、違法建築物が残り、速やかに是正される見込みがないと判断。行政指導や勧告から一段強い監督処分へ移行し、3月23日に37棟を対象とする除却命令を出した。
| 時点 | 違法建築物 | 主な動き |
|---|---|---|
| 2024年3月 | 156棟 | 札幌市調査 |
| 2024年12月 | 183棟 | 違法建築物が増加 |
| 2025年9月 | 122棟 | 9月30日に閉園 |
| 2026年3月 | 37棟 | 札幌市が除却命令 |
| 2026年7月 | 27棟 | 立入検査で確認 |
| 2026年10月2日 | - | 除却命令の取消請求を棄却 |
サクセス観光は2026年6月、建物の撤去が進んでいることや、残された動物の安全な移送に時間が必要であることなどを理由に、除却命令の取り消しと撤去期限の延長を求めて行政不服審査請求を行った。
同社側は撤去期限を2027年11月末まで延長するよう求めていたが、開発審査会は10月2日、請求を棄却した。報道によると、審査会は長期間にわたる指導の経緯などを踏まえ、任意の指導だけでは早期の違法状態解消が困難だったと判断し、市が設定した期限についても相当と評価した。
サクセス観光側は裁決を容認できないとして、訴訟の提起を含め今後の対応を検討するとしている。現時点で提訴した事実は確認できない。
札幌市が7月に行った立入検査では、違法建築物は27棟まで減少していた。一方、10月初めの報道では園内にはなお約220匹の動物が残っており、建物の完全撤去には動物の移送も関係する。
札幌市は9月25日時点で、動物の健康や移送時期も考慮して10月末という履行期限を設定したとして、期限は適切との立場を示している。
さらに市は、期限内に除却命令が履行されなかった場合について、刑事告発や行政代執行も視野に検討するとしている。20年以上続いた無許可建築問題は、閉園後もなお行政上の是正手続きが続いており、10月31日の履行期限後の対応が次の焦点となる。