単なる資産圧縮ならば負債の減少を伴うことから問題ないが、評価損によるものが大きく、反対勘定の負債は逆に76億円増加、純資産が140億円も減少している点に問題点を見出すことができる。
同社は評価損をどれほど計上したのか、販売原価にも組み入れており、明らかにしていないが、固定資産の評価損としては50億円特別損として計上している。しかも評価損対象となる未成工事支出金及び販売用不動産がまだ1,119億円も存在する。純資産は41億円まで減少しており、到底今後の評価損に耐えうるものではない。自己資本（純資産）率も08年期8.60％から09年期は2.38％まで落ち込んでいる。これ以上の地価下落や分譲マンションの販売価格の下落が生じないよう祈るばかりである。現在のところ増資予定などの報告はなされていない。