アイコン 福岡のマンション業界の現状④資金スポンサーの動き

親和と佐賀銀行は減少、福岡・西日本シティ銀行は大幅増加
福岡のデベロッパーは、古豪のソロンやユニカ、また多くの新興デベロッパーが親和銀行・佐賀銀行が面倒を見ていた。しかし、親和銀行は不良債権問題から2006年10月行き詰まり、福岡銀行の傘下となった。

そのため貸出内容が大きく見直され、不動産業者向け融資残は4年間で1,000億円近い減少を見ている。また佐賀銀行もお抱えの東峰住宅とアーサーホームを整理して、他の新興デベロッパー向けの融資も含め融資残を大きく減少させた。佐賀銀行は西部ハウスへ(空港東の大型物件)のスポンサーとして知られ、新九大の栄泉不動産の未完成物件へも食指を伸ばしており、資金は佐賀銀行が用意したとされる。それでも155億円減少させている。

不動産業者向け融資残推移状況
 
 
(単位:百万円)
銀 行 名
平成17年3月期
平成19年3月期
平成213月期
21/3-17/3
佐賀銀行
125,595
119,494
110,012
-15,583
親和銀行
174,736
126,606
78,694
-96,042
合 計
300,331
246,100
188,706
-111,625

一方、福岡銀行と西日本シティ銀行は、地場デベロッパーへの融資は抑えられ、資産を持つ不動産会社を基本に融資している。最近では中央の不動産デベロッパーや不動産ファンド等に対する融資も積極化させていた。そのため、福岡で分譲マンションを開発する地場デベロッパーへは、新栄住宅もアームレポもごく限られた開発しかしていない。西日本シティ銀行が融資する作州商事も販売不振でもないのに新規開発は以前から比し大きく後退している。いろいろなことがあったとしても少なすぎる。福岡銀行では新新興デベへの貸し出しも見られるが、開発は限定され、貸出残を増加させる大きな一因の範囲内ではない。両行合わせた5,000億円近いの不動産業者への貸出金はどこに行ったのだろうか?

不動産業者向け融資残推移状況
 
 
(単位:百万円)
銀 行 名
平成17年3月期
平成19年3月期
平成213月期
21/3-17/3
福岡銀行
666,973
791,672
867,730
200,757
西日本シティ
696,653
895,246
976,377
279,724
合 計
1,363,626
1,686,918
1,844,107
480,481

福岡銀行は17/3→21/3では2000億円も増加させている。
       今後、不良債権処理に利益を抑えられるか・否か。今期280億円の純利益を計画している。
[ 2009年9月 1日 ]
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