アイコン 再々編必至の九州各行の中間決算①/メガバンクの状況①

国内三大メガバンクは、リーマンショックにより前期、投資部門や融資部門が大きな不良債権を発生させ、挙って数千億円の赤字を計上した。

米国の銀行や投資銀行の多くが危機に瀕し、三菱UFJ-Fはモルガン・スタンレーに出資、三井住友Fは日興コーディアル証券をシティより購入するなどして支援している。 

今中間期も、世界不況により国内銀行にも不動産業者向け中心に不良債権が発生しているが、前期までにこうした業者は粗方破綻させており、与信管理費用は前期より減じている(三菱UFJ-Fは今期アコムの連結化などにより中間期ベースでは拡大)。株式市場も3月末日より上昇、不動産価格も底値で落ち着き、経常収益は不況により減じているものの経常利益は大幅に回復させてきている。  

<中小企業向け融資激減>
亀井大臣が返済猶予法案を通したが、国のリーディングカンパニーである三大メガバンクはリーマンショック後のこの1年間で中小企業向け融資を▲約4兆円(三菱UFJ1兆4,606億円、三井住友9,633億円、みずほ1兆6,276億円)減じている。リスク負担を軽くするため中小企業向け融資の貸し渋りと貸し剥がしによるものである。豊富な資金は、大手企業向けや自己投資に振り向けられているのが実態である。

<三菱UFJフィナンシャル・グループ>

連結/ 百万円
経常収益
経常利益
当期利益
09年3月期中間決算
2,925,113
188,117
92,023
10年3月期中間決算
2,618,434
233,047
140,948
09年3月期決算
5,677,460
82,807
-256,952
10年3月期決算予想
 
 
300,000
10年3月期中間決算(9月)
総資産
202,802,103
 
自己資本
7,885,626
3.9%
預金量
122,043,723
 

当フィナンシャルグループの中核は三菱東京UFJ 銀行と三菱UFJ 信託銀行。中間業績は<
業務利益が拡大したものの、与信管理費用が海外を中心とする子会社での増加やアコムの新規連結などにより前年同期比1,093 億円悪化し4,442 億円となった。そのほかの株式評価損などは改善され当期利益は増加している。
 昨年から今年にかけてモルガン・スタンレー証券に対して9,500億円出資、日本法人のモルガン・スタンレー証券を吸収合併などリーマンショックで危機にあった米国のモルガン・スタンレー証券の救済にあたった。

 

[ 2009年11月24日 ]
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