アイコン 日本の製造神話崩壊の序曲/日本の製造業も中国並みになってしまったのか

世界の最高峰の品質にあったmade in Japanが大きく崩れかけようとしている。トヨタの問題に端を発し、今回の小糸工業。自動車と飛行機という安全第一でなければならないものが、売上至上主義に走り、この2社がおろそかにしてしまった。

こうした信用毀損は、真似の日本から長い時間をかけ、品質の日本に取り組んできた業界の努力を踏みにじるものであり、日本自体が世界の信用を大きく損なうものでもある。 
それも前経団連会長の奥田会長が率いていたトヨタで発生、今回の小糸工業もトヨタの系列化にある小糸製作所(トヨタが20%で筆頭株主)の子会社でもある。世界の飛行機の安全を損なうような座席を、20年近く国交省を騙し納品してきた事実が浮かび上がるようでは何も信用できない。
小糸工業の国交省の不正認証は、昨年6月頃の単なるタレ込みから発覚している。しかも2月4日にはANA新型機用の小糸工業製座席が国交省の検査で不合格となり、ANAは成田-ニューヨーク間の就航を2月20日から4月19日に延期する事態に陥っている。
国交省は、小糸工業の調査を昨年7月から実施しているが、その後に製造されたであろうANA機用座席も強度不足で安全品質レベルに達していなかったことが証明されたのである。同社の安全技術レベルが如何に杜撰であったかを物語っているが、検査をパスした国交省向け書類は、完全に最初から最後まで会社の金庫に眠り、工場の生産現場では1回も見ることもなかったようである。
経営陣は全員首であるのは当然であるが、今後、世界の航空会社から、入れ替え要求や費用保証問題など抱えることになり会社の存続さえ危い問題となっている。
 トヨタもリコール総費用が1700億円かかるともいわれているが、信用失墜のダメージは計り知れないものとなろう。
 

[ 2010年2月10日 ]
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