アイコン 金子元知事が参院選に出馬する本当の理由②

金子漁業問題

金子

代表を変えたりした金子漁業の債権問題に見られるように、一向に不良債権処理が進まない親和銀行に対して金融庁は、自力再生不能と見て福岡銀行に親和銀行を07年10月抱えさせた。親和銀行と金子漁業の関係は、親和銀行本店が長崎県北部の中心都市佐世保市にあり、昔からのお付き合いの仲良しコンビ。しかも金子漁業は、金子元農水大臣が作った水産会社であり、長男が金子漁業を引き継ぎ、代表の弟は元国会議員・知事という名門。弟は1998年3月から長崎県知事となり、親和銀行はそれまで県の公金取り扱いで十八銀行が主体。 
2・3割しかなかった公金の取り扱いを半々までしてもらった有りがたいありがたい存在であった。

遡ること、バブル当時、金子漁業グループは、ニュー長崎ホテルを作って畑違いのホテル事業や不動産事業に参入、また多くの投資を必要とする養殖事業も矢継ぎ早に設営、しかし、バブル崩壊でホテルの客はガラガラ、地下飲食店街はオープン当時の面影はない、先行した各種養殖事業もすぐさま全国へ拡がり、投資金を回収する前に魚価が値崩れを起こし、新造船も漁獲不良や魚価不振で投資金を回収できす、金子漁業グループは実質破綻状態に陥った。

それでも親和銀行が、福銀傘下入り直前のドサクサに紛れ、金子漁業グループの不良債権処理(=債務免除)をして債権をかなり落としたとされている(当然福銀からの指示もあったとも思われる)。
 
<2003年3月期ニュー長崎ホテルだけで保証債務含め負債は300億円を超えていた>
しかし、親和銀行が福銀傘下になっても、まだ金子漁業グループの多くの借入が残っていた。
(古いが2003年3月期決算のニュー長崎ホテル(正式にはニュー長崎ビルディング㈱)は、 自社で61億9,012万円の借入れがあり、金子漁業㈱に対して100億0,759万2千円、兼井物産に対して84億5,827万円、金子真珠に対して33億9,746万円など債務保証していた。これらの企業は、別途債務保証なしの借入もあり、総体としては計り知れない)。
 
金子兄弟が裏で糸引く金子漁業グループ、ましてやこの兄弟、テレビ長崎KTNの代表取締役という表の顔を持つ金子源吉氏と県知事という金子原二郎、マスコミと政治を牛耳り、福銀グループの谷会長ですら手に負えなかったようだ。 
それでも何等かの措置を取らざるを得ない福岡銀行G谷会長殿は、主力の金子産業㈱と東洋漁業㈱・兼井物産㈱の3社の不良債権処理につき、双方とも納得できる産活法の適用を画策、2008年7月に水産庁に申請して8月に金子グループの産業活力再生特別措置法(産活法)による再建が認定されたのであった。
水産庁が発表した再建スキムでは、
親和銀行が債務免除とDES(貸付金の株式化)により、金融債務の大幅カット及び福岡商事㈱(福銀完全子会社)の子会社福岡キャピタルパートナーズが出資するオーシャン金子ホールディングス㈱(代表:金子岩久)の完全子会社とする。
福岡キャピタルパートナーズは2011年3月の計画終了まで全株を所有、2011年3月の計画終了後は売却となっている。
一度、金子漁業グループから表面的にも外れたはずの金子一族、金子源吉氏の長男金子岩久氏が代表を務めるオーシャン金子ホールディングス㈱に、金子産業㈱と東洋漁業㈱・兼井物産㈱3社の全株を持たせることになっていた
ところが、色々詮索されることを嫌ったのか、福岡銀行Gの法務部がチェックしたのか、福銀孫子会社は、オーシャン金子ホールディングス㈱の増資を引き受ける前に、代表者を金子岩久氏から原口憲二氏に変更させている。
 
<オーシャン金子ホールディングス㈱>
2008年6月30日  資本金100万円で設立、代表取締役金子岩久氏にて設立
2008年7月14日 水産庁に産活法の適用申請
2008年8月18日 水産庁、産活法の適用認定、当社を持株会社としても認定
2008年9月16日 金子岩久代表辞任、原口憲二代表就任(同日監査役辞任)
2008年9月30日 資本金を250万円に増資(子会社福岡キャピタルパートナーズが資本参加)
[ 2010年6月16日 ]
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