アイコン 田辺三菱製薬/製品検査不正  検査せず出荷

田辺三菱製薬26日、田辺三菱製薬の子会社「田辺三菱製薬工場」が省令で定められた検査を行わずに医療機関向けの注射薬を出荷していた疑いのあることが判明した。健康被害は報告されていない。
 同省と栃木県は同日、薬事法に基づき同子会社の足利工場を立入調査。
厚労省などによると、問題となったのは医療機関向けに製造している注射剤「リプル注」、「パルクス注」、「リメタゾン静注」、「パズクロス点滴静注液」の4種類。

いずれも同工場の同じ社員が出荷前の試験の大半を担当、昨年までの約3年間、薬に含まれる重金属や、溶けていない微粒子の量を調べる試験などを怠った疑いが指摘されている。こうした不適切な試験は、試験に必要な備品の購入量が少な過ぎたり、機器の使用頻度が低かったりしたことから判明した。
 田辺三菱は、昨年4月別の子会社「バイファ」が新薬の承認申請で試験データの改ざんをしていたとして、業務停止処分を受けた。
同社の前身会社の一つに、C型肝炎ウイルスに汚染された血液製剤を製造販売していた旧・ミドリ十字がある。

こうしたコンプライアンス(法令順守)の欠落問題は、田辺三菱製薬の体質の問題であろうが、人の命を左右する事業に取り組む資格はなかろう。内部牽制制度のチェック機能体制が確立されておらず、全社に対してきつい処分が必要である。

 

[ 2011年1月26日 ]
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