アイコン 粉飾7千億円のオートノミー社を購入したヒューレット・パッカード

アメリカのパソコン最大手「ヒューレット・パッカード」は、昨年買収したイギリスのソフトウエア会社「オートノミー」で不正会計が発覚し、88億ドル(日本円で約7000億円)を超える巨額損失を計上したと発表した。

この結果、ヒューレット・パッカードの第3四半期の最終損益は68億5400万ドル(日本円で約5600億円)の赤字になった。
今 回の不正会計について、ヒューレット・パッカードは、オートノミーが売り上げを水増ししていたほか、販売の実績がないのに取引を偽装していたことを明らか にし、アメリカの証券取引委員会とイギリスの重大不正捜査局に、刑事と民事両面での調査を求めるとともに、関係者を相手取って訴訟に踏み切る考えも示して いる。

ヒューレット・パッカードは、主力のパソコン事業がタブレット端末に押されて落ち込むなど業績の低迷が続いていただけに、今回の巨額損失計上は、経営にとって大きな痛手となっている。
ヒューレット・パッカードは昨年8月、前のCEO=最高経営責任者のアポテカー氏(業績不振で更迭)の下で収益性の低いパソコン事業の切り離しを検討すると発表し、成長が期待できるソフトウエアの分野に力を入れるため、今回不正会計が発覚したイギリスのソフトウエア大手、オートノミーを買収した。

買収算定では、オートノミーの企業価値は111億ドル(日本円で約9000億円)で、これに対し、今回損失として計上することになったのは日本円で7100億円に上り、当時の資産査定の方法に問題があったのではないかと指摘されている。
同社は、アメリカとイギリスの当局に対し、刑事と民事の両面からこの問題を調査するよう求めているとしている。

 問題の発覚は、オートノミー社幹部の内部告発により調査して発覚したもの。

こうした事態を受け、20日の同社の株価は12%下落、業績不振から下がり続けていたことから、年初からの株価は半額まで落ち込んでいる。
 

[ 2012年11月21日 ]
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