アイコン リチウムイオン電池主要4部材世界市場/矢野研

矢野経済研究所では、2013年版のリチウムイオン電池主要4部材世界市場に関する調査結果の概要を発表した。

 1.調査期間    :2013年6月~11月
 2.調査対象    :リチウムイオン電池部材メーカー(日本、韓国、中国、米国など)
 3.調査対象部材 :正極材、負極材、電解液、セパレーター
 4.調査方法    :当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用

<リチウムイオン電池主要4部材市場とは>
 スマートフォンやタブレットPCなどの情報通信機器の電源として搭載されるリチウムイオン電池(LiB)は、十数以上の部材点数及び材料から構成されるが、本調査では、正極材、負極材、電解液、セパレーターの主要4部材を対象とする。
<サマリー>
◆2013年リチウムイオン電池主要4部材の世界市場規模は、前年比1.4%増の49億7,965万ドル(約5千億円)の見込み。
 2013年は、小型民生用のリチウムイオン電池ではモバイル機器が、中大型LiBではxEV(次世代自動車)が引き続き牽引役になると考える。
ただし、xEV市場は期待した規模には至っておらず、メーカー間の競争激化、車載向け需要に期待した過剰な設備投資が部材単価の下落要因になっている。
2013年は為替変動による影響もあり、LiB主要4部材世界市場規模は、前年比1.4%増の49億7,965万ドル(メーカー出荷金額ベース)に留まると見込む。

◆正極材・セパレーターは日系メーカー優位、負極材・電解液は中国メーカー優位へ
 日系及び韓国大手LiBセル(電池)メーカーは、コストパフォーマンスを向上すべく、安価な中国製LiB部材の採用を増やしている。
中国LiB部材メーカーも自国のLiBセルメーカーのみならず、海外大手LiBセルメーカーへ積極的に供給を増加させており、台頭が著しい。

◆xEVの普及拡大を想定した各LiB部材メーカーの生産能力増強が需給アンバランスを招く
 多くのLiB部材メーカーは、xEV(次世代自動車)の普及拡大を期待し、既存設備の増設、及び新拠点の設置を推進している。
足元では成長の兆しも見え始めているxEV市場ではあるが、期待した規模には至っておらず、本格的な立ち上がり時期も不透明であることが、需給アンバランスの要因として挙げられる。
以上。


 日産のEV車リーフは2010年に販売開始され、2017年には150万台の販売計画を有しているが、2012年の販売台数は4万台にとどまり、充電装置問題と充電時間、航続距離の問題などにより、普及していない。2012年におけるリーフの世界EV市場のシェアは52%に達している。しかし、こんな販売台数では、先が思いやられる。
 トヨタは、EV車が普及するにはインフラ整備に10年以上かかるとして、開発はしているものの、量産化しての販売は控え、その代わりHV車を売り込んでいる。
 先般は、中国が大気汚染問題から、厳しい環境適用車に補助金を付けたが、殆ど日系の自動車ばかりだったことからすぐ補助金を中止している。その姑息さこそが中国だ。

[ 2013年11月29日 ]
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