アイコン 鎮静剤「プロポフォール」投与で植物状態に/済生会御所病院

東京女子医大で、劇薬鎮静剤のプロポフォールを、投与が禁止されている小児に対し63人も投与し続け、死に至らしめた事件が発生、因果関係は不明としながらも投与された小児のうち12人が死亡している。奈良県の済生会御所病院でも次のような医療事故が報道されている。

奈良県ゴ御所市の済生会御所病院で昨年8月、脳の手術後の女性(81)が鎮静剤「プロポフォール」を投与された後、植物状態になっていることがわかった。
薬の添付文書の記載に反し、医師ではなく看護師が投与していた。病院側は「植物状態になったこととの因果関係が100%あるとは言い切れないが、結果的に重大な結果を招いた」として家族に謝罪し、示談交渉を進めている。
  病院によると、女性は昨年8月7日、頚動脈狭窄症の治療で、脳内の手術を受けた。翌8日夕、医師は、女性が手術の影響で、体を激しく動かしていると報告を 受け、看護師にプロポフォールの投与を指示。しかし、約6時間後の同日深夜に容体が急変。一時、心肺停止状態になり、現在も意識が戻らないという。

以上。

重要な基本的注意 丸石製薬の添付書類内容
<1%プロポフォール>

[共通]
(1) 本剤投与にあたっては、原則としてあらかじめ絶食させておくこと。
(2) 本剤投与にあたっては、気道確保、酸素吸入、人工呼吸、循環管理を行えるよう準備しておくこと。
(3) 本剤の使用に際しては、一般の全身麻酔剤と同様、麻酔開始より患者が完全に覚醒するまで、麻酔技術に熟練した医師が、専任で患者の全身状態を注意深く監視すること。
集中治療の鎮静に利用する場合においても、集中治療に熟練した医師が本剤を取り扱うこと。

その他注意事項
外国で、集中治療における人工呼吸中の鎮静の目的で、本剤の投与を受けた重篤な患者において、因果関係は確立していないが、代謝性アシドーシス、横紋筋融解症、高カリウム血症、Brugada 症候群に類似した心電図変化(右側胸部誘導(V1~V3)のcoved 型ST上昇)、心不全が極めてまれに発現し、数例が死亡に至ったという報告がある。これらの症状を発現した患者の背景として、組織への酸素供給の低下、重大な神経学的な障害(頭蓋内圧亢進等)や敗血症、血管収縮剤・ステロイド・強心剤・本剤の高用量投与が報告されている。

以上。
医療事故はこれまで、因果関係は不明として、被害者や被害遺族に対して、補償されることも少なかったが、最近は、全世界の医療問題の情報が伝わるようになり、病院側は因果関係は不明では逃れられなくなっている。ましてや、処方箋の注意事項を無視した処方では丸々病院側の責任が問われることになる。

[ 2014年6月13日 ]
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