アイコン 2015年の世界のスマホ市場(2) 中国の成長大幅鈍化3%増、Q4はマイナス

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2015年の中国のスマホ販売で驚かされるのは、サムスンが販売上位5社から陥落していることだろう。
サムスンは長年、大市場の中国スマホ市場を牽引してきたが、2015年は中国の新興勢力にその市場を奪われた結果となっている。

2015年の中国のスマホ市場は、すでに飽和状態となったのか3.4%の増加にとどまった。10~12月のQ4に限っては、経済低迷もあり▲4.1%のマイナス成長となっている。 

こうした中、新興勢力の小米科技が、中国市場で引き続き第1位を獲得して6,750万台を販売した。ただ、その伸びは当初予想を大きく減じて16.8%増にとどまっている。

華為技術(ファーウェイ)は、製品が当たったのか、営業戦略が功を奏したのか2015年は50.6%増の6,220万台の大幅販売増を達成、Q4についても全体の販売台数がマイナスにもかかわらず50.4%増と驚異的に販売台数を伸ばしている。中国市場シェアでも2014年の9.7%から15年は14.2%と大幅に増加させている。

アップルは、2016年1~3月の生産計画を下方修正し、サプライチェーンに衝撃をもたらした。その大きな原因は中国市場にある。中国市場では2015年通年では59.2%増と驚異的な伸びを示しているものの、Q4に限っては15.7%増と大幅にその伸び率を落としている。当然、原因は中国経済の低迷にもあろうが、プレミアム市場に特化した同社のiPhoneに対し、中国勢のハイエンドモデルとの性能差がほとんどなくなってきており、ブランド力での販売は、経済低迷下から節約に動いている消費者の影響を受けたものとなっている。

中国のスマホ市場では、サムスンやレノボが姿を消し、代わりにブラジルに本拠を持つVivoが通年で52.3%増を達成して4位に入り、DVDプレーヤー市場で世界一だったOPPO(広東省東莞市)が、DVDプレーヤー世界市場の縮小からスマホ市場に進出、格安スマホを武器に販売台数を48.9%増加させ第5位に入っている。

上位5位以外の「その他のメーカー」のシェアは2014年の58.3%から15年は43.1%に減じている。販売台数も通年では▲23.6%減、Q4では▲23.6%減と中国の新興勢力もある程度限られたものになりつつあるようだ。

 
China Smartphone Vendor Shipments
 (Millions of Units)   
増減率
 
Q4 '14
2014
Q4 '15
2015
Q4比
前年比
Xiaomi
15.7
57.8
17.5
67.5
11.5%
16.8%
Huawei
11.9
41.3
17.9
62.2
50.4%
50.6%
Apple
13.4
31.1
15.5
49.5
15.7%
59.2%
Vivo(ブラジル)
9.8
24.1
11.8
36.7
20.4%
52.3%
OPPO
9.6
22.3
10.8
33.2
12.5%
48.9%
Others
62.6
247.0
44.4
188.7
-29.1%
-23.6%
Total
123.0
423.6
117.9
437.8
-4.1%
3.4%
China Smartphone Vendor Marketshare (%)
 
Q4 '14
2014
Q4 '15
2015
 
Xiaomi
12.8%
13.6%
14.8%
15.4%
Huawei
9.7%
9.7%
15.2%
14.2%
Apple
10.9%
7.3%
13.1%
11.3%
Vivo
8.0%
5.7%
10.0%
8.4%
OPPO
7.8%
5.3%
9.2%
7.6%
Others
50.9%
58.3%
37.7%
43.1%
Total
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
前年比
増減率
34.7%
33.6%
-4.1%
3.4%
中国のマーケットシェア
32.4%
33.0%
29.1%
30.4%
 
 
Source: Strategy Analytics
 

[ 2016年1月29日 ]
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