アイコン 319億円を投じたフクシマ原発の凍土遮水壁 完全止水は困難と

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東電は19日、福島第一原発の凍土遮水壁について、完全に凍結させること は難しいとの見解を明らかにした。同日、都内で開かれた原子力規制委員会の有識者会合で東電の担当者が示した。東電はこれまで、最終的に100%凍結させ る「完全閉合」を目指すとしていた。方針転換とも取れる内容で、県や地元市町村が反発している。

遮水壁は国が(税金で)319億円を投じて建設したもの、運用費用も年間10億円以上、しかし、成功すれば、海へのタレ流しが防げることから、それなりの効果はあり、本体の解体工事も大きく前進するというものだった。

東 電側は規制緩和委側に、凍土遮水壁の最終目標を問われ、「(地下水の流入量を)凍土壁で抑え込み、サブドレン(建屋周辺の井戸)でくみ上げながら流入水を コントロールする」と説明。その上で「完全に凍らせても地下水の流入を完全に止めるのは技術的に困難」「完全閉合は考えていない」と明言した。

 これに対し、オブザーバーとして出席した福島県の高坂潔原子力総括専門員は「完全閉合を考えていないというのは正式な場で聞いたことがない。方針転換に感じる」と指摘した。
東電側は「(凍土壁を)100%閉じたいのに変わりはないが、目的は流入量を減らすこと」と強調した。
凍土壁は、1~4号機の周囲約1.5キロの地中を凍らせ、建屋への地下水の流入を抑え、汚染水の発生量を減らす計画で建設された。

<元河川・地下水脈の上に立てられたフクシマ第1原発>
フクシマ第1原発は元々、河川があったところを埋立て、原発が建設されており、山も近く元々河川の伏流水でもある地下水脈が通る地であった。そんなところに建設した当時の東電、それを認可した地質御用学者・土木工学の学者たちと経産省が、想定外と言いそうだが、建設ありきでこうした危機状況を生じさせ、現在を困難なものにしている。

凍土遮水壁で止水した地下水は、地下ダムを形成する、その地下水を汲み上げ、海に放出するという。完全遮水ができないということは、地下水脈に大きな圧力がかかっているものと見られる。止水できない場所へ地下水の圧力が集中し、壁を稼動させている間に、地下水が集中して原発建屋本体に今以上に大量に流れ込まないのだろうか。
完全遮水できないということは、今後も何かありそうだ。

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[ 2016年7月20日 ]
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