九州最大のゼネコン松尾建設 本社新築移転へ 好調な決算内容
九州最大のゼネコン松尾建設(株)は、佐賀市八幡小路1番10号にある現本店地から同市多布施1丁目に新築移転する。
新本社は、延床面積約3600平方メートルの鉄骨6階建事務所ビルと延床面積約980平方メートルの木造2階建の会議室棟からなり、11月着工した。完成移転は来年11月を予定している。
新社屋の事務所棟は、電力使用を抑える特許技術を採用。ガラス内蔵の太陽光パネルを設置し、CLTと呼ばれる2時間耐火の床材を使っている。外観は佐賀錦をイメージしたたすきがけの意匠を凝らしている。会議室棟は、県産木材をふんだんに使用している。
両棟は、木造建築物の普及啓発を図る国交省の「サステナブル建築物等先導事業」に採択されている。設計とデザインは、建築家の小見山健次氏(㈱エムロード環境造形研究所主宰)が担当している。
佐賀空港は、開設当時、松尾空港と揶揄されていた。佐賀空港は現在、総務省OBの山口佐賀県知事が国の意向を受けメスプレイの受け入れ態勢を整えつつあり、空港の大拡張工事に乗り出す。当然、松尾建設のお出番となる。
目下、九州新幹線長崎ルートが建設中であり、合計31トンネルもあり、当然同社も携わっているものと見られる。
なお、長崎新幹線はFGT方式が採用されるが、耐久走行試験で問題が発生、その後2年間も試行錯誤したものの室内試験で問題が生じ、その問題を抱えたまま現場での走行試験を実施するという。結果、問題が発生すれば、すでにFGT開発遅れで、全面開通予定の2025年も間に合わなくなる可能性があり、ゼネコン待望のフル規格になる可能性もまだ残されている。そこでも地元ゼネコンで技術力を持つ松尾建設の優位性はまったく崩れない。
松尾建設(株)
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連結/百万円
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H24/3期
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H25/3期
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H26/3期
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H27/3期
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H28/3期
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売上高
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55,083
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52,315
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62,384
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67,069
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71,091
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営業利益
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-503
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266
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1,686
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2,912
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4,926
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営業利益率
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0.5%
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2.7%
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4.3%
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6.9%
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経常利益
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-599
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269
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1,724
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2,978
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5,029
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当期利益
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-1,120
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217
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714
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1,984
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392
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・H28年3月期には27億円の特損計上、長い便秘も治りすっきり。
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2016年3月期決算 松尾建設'(株)貸借対照表/百万円
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流動資産
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37,078
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流動負債
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35,984
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現預金
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18,527
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仕手・工事未払
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22,159
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受手・工事未収
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14,766
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短期借入
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2,202
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その他
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3,785
|
その他
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11,623
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固定資産
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13,329
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固定負債
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6,925
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有形資産
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8,112
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長期借入
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1,672
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無形+投資等
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5,217
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その他
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5,253
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純資産
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7,497
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資産合計
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50,407
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負債純資産合計
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50,407
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・純資産率も14.9%まで改善されている。
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