アイコン イラク軍 クルド石油基地キルクークへ進軍

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イラクのクルド自治政府は16日未明、イラク中央政府の部隊が係争地のキルクーク(Kirkuk)市に向けて進軍していると明らかにした。
自治政府のクルディスタン地域安全保障評議会が、ツイッターに、イラク部隊と中央政府側の準軍事組織が「キルクーク市に入り(クルドの)K1基地と油田を奪い取ることを目的に、大規模な作戦として市の南のタザから前進している」と投稿した。
AFPのカメラマンも、イラク部隊の隊列がタザから北に向かうのを目撃している。
以上、AFP

クルド自治政府は独立投票を行い、圧倒的多数で独立宣言している。当然、イラクは独立を認めていない。

クルド民族(約2800万人、うちトルコ・イラク・イラン・シリアに約2600万人)の独立の動きに対しては、自治権を所有しているイラクを始め、クルド族が居住しているイラン・トルコが攻撃する可能性が出てきていた。
イラン軍の現在の豊富な重火器の100%は、米軍など有志国がIS撲滅用に供与したもの。有志国は同じ理由で軽火器をキルド族にも供与している。
個々の戦闘力ではこれまでのISに対する戦いにおいて、クルド族も負けないが、イラク軍には同じイスラム教シーア派のイラン軍の義勇兵が大量に付いており、戦闘能力ではまったく歯は立たない。

イラク軍の実質イラン軍との混成部隊は、ISのモスル攻略を終わり、今度は先般独立宣言したクルド族支配地の大油田地キルークーク(クルド自治政府管轄地)の攻略に動いているようだ。
 キルクークは、モスルの東南東に位置し、イラク・イラン混成軍はモスルに展開した大部隊も投入し、南からタザの部隊と挟み撃ちできる。
クルド族の部隊にはスンニ派繋がりで旧イラク軍兵士も参加しているという。

<問題の根本>
大戦後、中東を支配していた欧州列強が、中東を独立させた時、その利権により好き勝手に国境を線引きしたことから、今になって宗教問題・人種・民族問題が大噴出している。
その問題の尻に今回火を付けたのが米国であり、その尻を拭かず撤退したのも米国である。
いまや無人機のよる爆弾投下、空対地ミサイル発射を米本土の基地からゲーム感覚でボタンを押し続けている。

<米トランプも忙しい>
国内外で火を付け回るトランプは西に東にさらに忙しくなりそう。
米国がどちらに動くか不明だが、イランに対して米トランプは嫌悪しており、イラクからイラン義勇兵を撤退させる動きを出る可能性が高い。イラクがイランの傀儡政権になれば、実質イランとイスラエルとが非常に近くになる。また、イランはイラクと西側で接するシリアを以前から支援している。イスラエルはイランとシリアを以前から攻撃も含めて敵対視している。
今やイスラエルと米トランプは一身一体の動きとなっている。
いくら喧嘩大好きの米トランプであっても、その軍部は中東と東アジアの両方で事を構えることはできないだろう。
イスラエルが敵対するシリアにはイランに加えロシアもくっ付いている。

イエメンでは、イランが支援する勢力とサウジが支援する勢力とが対峙しているが、米トランプが大規模にちょっかい出せば、コレラに感染する部隊が続出するおそれもある(イエメン全土でコレラ大蔓延中)。
イエメンでは、オスプレイが機体不良で不時着、オスプレイを自ら爆破して、現場から搭乗員たちを救出している(オスプレイはアフガンでも同様な問題を生じさせており、砂埃には滅法弱いことが立証されている)。
自らの利権のみしか頭にない欧米諸国が、結果、中東を大混乱に貶め続けている。

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[ 2017年10月16日 ]

 

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