アイコン クレインハーバー長崎ビル完成 入居者募集 賃料高すぎでは・・・

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都市間の競争に打ち勝つため、長崎県が進める「長崎金融バックオフィスセンター構想」に基づき、金融系企業の誘致に向けた新たなオフィスビルが長崎市出島町に完成し、20日、報道関係者に公開された。

完成したオフィスビルは、主に金融系企業の事務・管理部門を誘致するため、県産業振興財団が26億円余りをかけて建設した。
長崎港が「鶴の港」と呼ばれていたことから、英語で「鶴」を意味する「クレイン」と、「港」を意味する「ハーバー」を組み合わせて「クレインハーバー長崎ビル」と名付けられた。

ビルは、地上6階建てで2階から6階が賃貸オフィスで、1つの階の面積は約340坪ある。

ほかの都市との誘致競争に勝つため、賃料は共益費を含めて1坪あたり1万3千円と、相場より1割ほど低めに抑えているということで、長崎港を一望できる景観の良さも魅力の1つ。

さらに、災害時でも3日間にわたって電力を供給できる発電機と燃料タンクを備えるなど、防災面での機能も強化したという。
しかし、入居を決めた企業は1社にとどまっていて、県産業振興財団では約150社に営業をかけ、5年以内にすべてのフロアに企業を誘致することを目指している。
県は、若者の県外流出を防ぐために、新卒の学生が就職を希望するような企業を誘致できるように、努力したいとしている。
以上、

民間ビルだったら、先にメイン入居者を決定してから建築するものだが、あくまで官であり、当然、入居には時間がかかる。
ましてや、長崎県では県庁移転で県が借りていた事務所が空いており、今後、市役所も建設され、市が借りていた事務所も空くことになる。
現行の空室率と空室見込み動向をチェックせず、事業最優先にしたような建物のようだ。
家賃も共益費が含まれているとしても新築の家賃相場ならばそうだろうが、既存オフィスビルの平均家賃はもっと安いはすだ。

ビルを埋めるには、眺望を売り物に福岡・大阪・中央の儲かっている会社を誘致するしかないだろう。それかジャパネットたかたさんにお願いして、女性採用中心のコールセンターにでも利用してもらうしかないだろう。
金融機関を誘致するには、マイナス金利から総じて投資する状況にない。ふくおかFGに早期に十八銀行を統合してもらい、見返りに入居してもらえばよいだろうが、金融機関の投資は店舗以外自前建築投資となっている。
生保やクレジット・カード会社・投資会社なども考えられようが、長崎ではコールセンターくらいの利用しかないだろう。コールセンター用ならば、もっと安価に建築できるはず。

家賃は、現在こうしたビルを建てれば、建築費は高いことも事実、こうした家賃を設定しなければ、赤字垂れ流し、県が補填し続ける可能性も出てくる。

当初より事業そのものを民間に委託し、建築費をより抑え、入居金融機関も先に決めてもらって建築した方が賢作だったろう。今時、金融機関という制約も気になるところだ。
金持ちの長崎県も公共投資の一環で、「長崎金融バックオフィスセンター構想」の大義を掲げ、建設業者に対して、発注する必要もあったのだろうか。

福岡の場合、

福岡のビジネス地区の空室率と賃料/三鬼商事
2017年11月
地域
平均賃料
空室率
福岡中心街
 
9,437
3.1%
新築ビル
 
 
0.0%
平均賃料
天神地区
10,544
3.1%
博多駅前地区
9,622
3.5%
 
三鬼商事によると、福岡では、空室率は極端に少なくなっているが、家賃は徐々に上がっているものの急騰はしていない。新築ビルの家賃は公表されていない。
なお、東京のビジネス街区の2017年11月の平均賃料は19,064円、うち新築ビルは26,931円、既存ビルは18,7854円で、43%ほど新築ビルが高くなっている。
 
<↓クレインハーバー長崎ビル>
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[ 2017年12月21日 ]

 

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