アフガニスタンの支援を行う福岡市の非政府組織「ペシャワール会」は9日、現地代表の中村哲医師(73/福岡県出身)が、同国のガニ大統領から同国市民証を授与されたと発表した。
長年にわたる用水路建設などの人道支援が評価された。駐日アフガニスタン大使館によると、日本人への授与は異例。今後はビザが免除されるなど名誉国民として待遇される。
中村医師は、アフガンを襲った大干ばつを受け、2003年に東部ナンガルハル州の大河クナール川周辺で用水路建設を開始。2010年、ガンベリー砂漠まで総延長25kmを超える用水路を完成させ、約10万人の農民が暮らしていける基盤を作る。事業で潤った土地は、福岡市の面積の約半分に当たる約1万6500ヘクタールに及ぶ(東京都区部1/4)。