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「先進国が『日本化(Japanification)』する姿は当惑する。西洋の経済学者・政策当局者は日本の経験から低成長・低金利・低物価を避ける方法を学べなかったのか」。

白川方明前日本銀行総裁は21日、日本経済新聞英文版アジアンレビューへの寄稿でこのように話した。
ブラックストーンのスティーブン・シュワルツマン最高経営責任者(CEO)は7日、「欧州政府が強力な財政浮揚策を用意しなければ、25年前の日本のように景気低迷に陥りかねない」と警告した。

英フィナンシャルタイムズは22日、「2008年に金融危機が近づいた時にバーナンキ元FRB議長は数年間日本経済を研究し反面教師としたが、いま米国・欧州は日本をそのままついて行っている。1990年代にバブル崩壊に苦しめられた日本政府が深い考えもなく金利を下げたように、FRBと欧州中央銀行(ECB)も金利引き下げに余念がない」と報道した。

欧州は、すでに相当な日本化の兆しを見せているが、米国は日本より若い人口が多く、2%台の成長率を維持しているという点でこれまで「日本化の罠」に陥らないという期待感があった。
だが、物価がなかなか上がらないばかりかFRBが7月から再び金利引き下げ基調に転じただけに、米国すらも日本化する危険があるとの指摘が出ている。

トランプ米大統領は、自らの就任祝いに景気が上向いているにもかかわらず、所得税(個人・法人とも)減税を行うとともに、財政出動してさらに好景気をもたらしてきた。しかし、米中貿易戦争は製造業はおろか次第に消費にも影響してきており、トランプは自ら、限度も設けず戦争に挑み、低成長の原因を作り、経済指標が少しで弱くなれば、金利を下げろ下げろと圧力をかけている。中国の輸入製品に25%も関税かけたら消費者がダウンすることは目に見えていたはすである。

グリーンスパン元米連邦準備制度理事会(FRB)議長は「日本・欧州に続き米国までマイナス金利時代を開くのは時間の問題。人口高齢化で低金利のため債券に対する需要が増加しており、金利はさらに下落している」と話している。

日本化の主要症状はマイナス金利債券の急増。
ドイツ銀行によると、世界のマイナス金利債券規模は16兆ドルを上回る水準で、このうちのほとんどが欧州で発行されている。

ユーロ圏19ヶ国の国債のうち3分の2ほどがマイナス金利で取引されており、ドイツは長期・短期国債金利いずれもマイナスに転じている。

白川前日銀総裁は「金利引き下げなど通貨緩和政策は、効率的でない企業を生かすため国の平均生産性が落ちる副作用を生む。日本政府の最大の失敗は当時生産性向上に注力しなかった点」と指摘した。

(低金利に加え、大金融緩和、公共工事の巨額垂れ流しを続け、円安も含め労せずして巨額の利益を稼ぎ出した日本企業、しかし、使い道なく、内部留保で溜め込み、利益が出ることから効率化は遅々として進まず、世界から取り残される存在になってきている。
これはエコ補助金で浮かれたシャープなど家電メーカーの国策利益、国策がなくなったとたん、世界の趨勢に付いて行けず、家電業界が皆コケた現象に酷似している。そのためにもプライマリーバランスを先送りし続け、法人税率を大幅に下げても税収が大幅に増加しているにもかかわらず、国の借金は大幅に増え続けさせている。国家財政が信用失墜からプッツンするまで続けるようだ。
使い道のない内部留保は、エリオットや村上ファンドなどのハゲタカ軍団のいい餌食になる。そして内部留保もいつしか自己株式という紙切れに化け霧散霧消、将来の企業経営に生かされず、使い果たしたら終わりの様相である。)

日本の長期不況の原因は人口高齢化にともなう必然的結果という主張が依然として説得力を持っているとフィナンシャルタイムズは伝えた。
日本の人口のうち労働可能人口が占める割合は1991年に最大値を記録してから減り続けている。米国の場合、この時期が2008年の金融危機の時と重なっている。

西村清彦元日銀副総裁は「日本は単に人類歴史上初めて高齢化と大量退職を経験した国であるだけで、低物価・低金利基調は日本に限定された特殊な状況ではない」と説明している。
今後高齢化社会に入る欧州・米国の状況はさらに悲観的だ。
売国奴の竹中平蔵元経済財政政策担当大臣は「日本が1990~2000年代の低成長を体験した時だけでも日本を除いた各国の経済は高成長を続けている時だったため海外投資の機会が多かった。米国・欧州・中国など主要経済国が同時多発的に低成長に突入する場合、過去の日本の時とは次元が違う深い不況が始まるだろう」と指摘している。

なお、韓国が日本型不況を警戒しているが、すでに韓国の製造業は海外へ逃げ出しており、韓国が日本型不況に陥れば、外資比率の高い韓国にあり、外資は逃げ出し、ウォン安から、輸入物価は上がり、経常赤字に陥れば、国家財政も悪化させ続けていることから、再び、IMF入りになることだろう。GDPに対する輸出比率が高い韓国にあり、また、中国勢が韓国の優位産業を駆逐し続ける中、米中の低成長も韓国企業にとってはダメージを受けている。
以上、報道+α