アイコン 10月の中国の自動車販売16ヶ月連続減 月別推移表 米系なども

Posted:[ 2019年11月12日 ]



中国の10月の自動車販売台数は、米中貿易戦争が勃発した昨年7月から減少し続け、前年同月比▲4%減の228万台と年間を一巡したにもかかわらず、落ち込み続けている。

それほど中国経済が低迷しているということでもあるが、景気浮揚策として自動車減税など取り沙汰されるものの実施されず、逆に今年からNEV=新エネ車の補助金減額の影響が大きく販売減をもたらしている。NEVの7月からの減少は補助金対象EVの走行距離を伸ばしたことにより、車両価格が上昇し、大幅な販売減になったものと見られる。
 
韓国勢車両は2017年3月のTHAAD導入不買から回復せず、そのまま不人気になっている。米系車の販売は昨年5月から続き、米国が中国に仕掛けた米中貿易戦争の不買に直面し続けている。

 



2019年10月 中国の自動車販売台数
 
10
1~10累計
万台
前年比
万台
前年比
セダン
89.8
-10.1
831.80
-11.8
MPV
13.0
-11.4
111.3
-21.0
SUV
86.9
0.1
742.7
-8.3
ミニバン
3.0
-7.6
31.7
-13.9
 乗用車計
192.8
-5.8
171.4
-11.0
 商用車計
35.7
7.0
347.8
-2.5
合計
228.4
-4.0
2,065.2
-9.7
内資・外資系別
 
10
1~10月累計
万台
前年比
万台
前年比
民族系
77.93
-8.5%
668.07
-17.4%
独系
47.91
11.2%
413.89
-0.9%
日系
40.06
-0.7%
370.96
3.3%
米国系
16.38
-25.5%
159.72
-22.6%
韓国系
8.66
-18.3%
77.28
-15.0%
仏系
1.35
-36.5%
12.02
-56.1%
以上、工場出荷台数基準/中国汽車工業協会など
日本勢(輸入車含む)
2019
10
1~10月累計
前年比
前年比
ホンダ
147,716
6.5%
1,271,286
15.2%
日産
139,064
-2.1%
1,230,047
-0.6%
トヨタ
131,700
-2.9%
1,313,000
7.2%
マツダ
19,882
-9.1%
181,624
-21.9%
・輸入車含む/マークラインズなど参照

 

中国の自動車販売台数推移(商用車含む)/中国汽車工業協会版
 
2017
2018
2019
万台
前期比
万台
前期比
万台
前期比
1
251.95
0.2%
280.92
11.6%
236.70
-15.8%
2
193.92
22.3%
171.76
-11.1%
148.16
-13.7%
3
254.29
3.9%
265.63
4.6%
252.00
-5.1%
4
208.40
-2.2%
231.86
11.4%
198.05
-14.6%
5
209.60
-0.1%
228.77
9.6%
191.30
-16.4%
6
217.00
4.5%
227.37
4.8%
205.60
-9.6%
7
197.12
6.1%
188.91
-4.0%
180.80
-4.3%
8
218.60
5.3%
210.34
-3.7%
195.80
-6.9%
9
270.91
5.6%
239.41
-11.5%
227.10
-5.2%
10
270.35
2.0%
238.01
-11.7%
228.40
-4.0%
11
295.76
0.6%
254.78
-13.8%
 
 
12
306.03
0.1%
266.15
-13.0%
↓1~10月累計 
合計
2,887.89
3.0%
2,808.06
-2.7%
2,063.91
-9.6%

 

米国勢の中国自動車販売台数(乗用車)
 
米国系
中国全体
前年比
 
販売台数
前年比
販売台数
前年比
2015
259.57
2.8%
2,114.63
7.3%
2016
296.46
14.2%
2,437.69
14.9%
2017
303.95
2.5%
2,471.83
1.4%
2018
247.79
-18.4%
2,370.98
-4.0%
米系月別推移
 
2018
2019
1
26.53
0.1%
20.48
-22.8%
2
16.75
-1.1%
10.90
-34.9%
3
22.74
-7.6%
17.89
-21.3%
4
22.10
3.0%
15.14
-31.4%
5
19.63
-11.3%
15.62
-20.4%
6
18.12
-22.8%
16.72
-7.7%
7
16.83
-16.8%
13.53
-19.6%
8
19.15
-22.6%
15.84
-17.3%
9
22.59
-21.8%
16.78
-25.7%
10
21.97
-26.6%
16.38
-25.5%
11
21.37
-32.6%
 
 
12
20.01
-39.6%
↓1~10月累計
累計
247.79
-18.4%
159.72
-22.6%
・工場出荷台数、輸入車含まず、GMの3社合弁分は含まず。
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↓新エネ車=NEV車販売急減中
補助金減額の影響:走行距離をこれまでの150キロ⇒250キロへ補助金対象車を絞り込んだことにより、EV価格は大幅に上昇し、その上、政府補助金は減るというNEV販売強制導入1年目以上の問題を抱えている。
2年目からは1年目のペナルティがEVメーカーや達成メーカーに配分されることからやや持ち直すと見られるが、20年には政府補助金はさらに減らされ補助金終了年ともされている。9月からNEVの大幅な売上台数減が全体を押し下げている。中国ではこの間、群雄割拠した自動車メーカーが販売不振からその多くが整理淘汰されてきているという。ただ、日本からトランスミッション(変速機)やターボチャージャーなどを輸出しており、そうした日本の部材メーカーも販売不振に陥っている。

 

中国新エネ車販売状況
2019年
新エネ車
うちEV
 
万台
前年比
万台
前年比
10
7.5
-45.6%
5.9
-47.3%
9
8.0
-34.2%
6.3
-33.1%
8
8.7
-12.1%
6.9
-6.0%
7
8.0
-4.7%
6.1
1.6%
6
15.2
80.0%
12.9
106.7%
5
10.4
1.8%
8.3
1.4%
4
9.7
18.1%
7.1
9.6%
3
12.6
85.4%
9.6
83.4%
2
5.3
53.6%
4.0
69.4%
1
9.6
138.0%
7.5
179.7%
・新エネ車=NEVとはEV+PHV+FCV

 

 


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