経済産業省が２７日発表した１１月の鉱工業生産指数速報値（２０１５年＝１００、季節調整済み）は９７．７となり、前月比で０．９％低下した。

東日本を中心に甚大な被害をもたらした１０月の台風１９号の影響で、引き続き部品調達に支障が出たという。低下は２ヶ月連続。

先行きは上昇に転じると見込んでおり、生産の基調判断は「弱含み」で据え置いた。

業種別に見ると、全１５業種のうち１２業種が前月を下回った。

半導体製造装置など生産用機械は▲８．９％減少、
リチウムイオン蓄電池など電気・情報通信機械も▲２．９％減少、
＜生産＞
生産は、前月比▲0.9％減。
低下業種
生産用機械工業、電気・情報通信機械工業、その他工業等
上昇業種
自動車工業、輸送機械工業（除．自動車工業）、電子部品・デバイス工業
 

＜出荷＞
出荷は、前月比▲1.7％減。
低下業種
輸送機械工業（除．自動車工業）、生産用機械工業、電気・情報通信機械工業等
上昇業種
自動車工業、石油・石炭製品工業、汎用・業務用機械工業等
 

＜在庫＞
在庫は、前月比▲1.1％減。
低下業種
自動車工業、石油・石炭製品工業、電気・情報通信機械工業等
上昇業種
電子部品・デバイス工業、化学工業（除．無機・有機化学工業・医薬品）、金属製品工業等

同省は「足元の生産水準は大幅に低下している」（調査統計グループ）と分析。１０月の消費税率引き上げについては、ほぼ影響が出ていないという。
以上、
米中貿易戦争における中国経済の低迷も影響している。