アイコン 糖尿病「SGLT2阻害薬」の副作用 脳梗塞12例、低血糖114例、皮膚症状が500例、ケトアシドーシス4例、4月販売開始されたばかりの医薬品

糖尿病「SGLT2阻害薬」日本糖尿病学会は29日、今年4月17日以降、販売開始されたばかりの糖尿病治療薬「SGLT2阻害薬」で、様々な副作用が報告されている問題で、報告された副作用件数は、今月17日までに脳梗塞12例、低血糖114例、皮膚症状が500例以上に達したと発表した。
新薬「SGLT2阻害薬」は、腎臓で尿に出た糖を再び取り込むのを妨げる働きがあり、体重を減らす効果がある。一方、服用後は尿の量が増え、体内の水分が減るため、脱水への注意が必要とされている。

SGLT2阻害薬の医薬品名と製薬会社 2014年4月17日販売開始
一般名
商品名
販売会社・取扱会社
状況
イプラグリフロジン
スーグラ®
アステラス製薬、寿製薬、MSD(米メルク)
販売中
ダパグリフロジン
フォシーガ®
小野薬品工業、アストラゼネカ
ルセオグリフロジン
ルセフィ®
大正富山医薬品、ノバルティスファーマ
トホグリフロジン
デベルザ®、
興和、
アプルウェイ®
サノフィ
カナグリフロジン
カナグル®
田辺三菱製薬、第一三協
承認
エンパグリフロジン
エンパグリフロジン
日本イーライリリー、日本ベーリンガーインゲルハイム
申請中
 
SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会」
策定:2014613改訂:2014829  
SGLT2阻害薬は最初に2014417日発売され、続いて523日に新たにSGLT2阻害薬3剤が発売された。
本薬剤は新しい作用機序を有する2型糖尿病薬であるが、治験の際に低血糖など糖尿病薬に共通する副作用に加えて、尿路・性器感染症など本薬剤に特徴的な副作用が認められていた。
加えて、本薬が広汎で複雑な代謝や循環への影響をきたしうることから、発売前から重篤なものを含む多様な副作用発症への懸念が持たれていた。
  8月17日の時点での各製剤の副作用報告によれば、予想された副作用である尿路・性器感染症に加え、重症低血糖、ケトアシドーシス、脳梗塞、全身性皮疹などの重篤な副作用がさらに増加している。
 
<SGLT2阻害薬発売後3ヶ月半で報告されている副作用>
1、重症低血糖
重症低血糖で114例の低血糖が報告され、うち12例は重症低血糖であった。
 
2、ケトアシドーシス
ケトアシドーシス4例が報告されている。
糖尿病性ケトアシドーシスは、糖尿病患者において、インスリンの絶対的欠乏によってもたらされるアシドーシス(酸血症)。ほとんどの発症者は1型糖尿病患者。数日間から数時間で多尿, 嘔吐,腹痛などの症状が現れ,進行すると昏睡や意識障害をきたし、死亡する場合もある。
 
3、脱水・脳梗塞等
循環動態の変化に基づく副作用として、重症の脱水が15例で報告され、さらに、12例の脳梗塞も報告されている。
 
4、皮膚症状
皮膚症状は薬疹、発疹、皮疹、紅斑など非重篤のものを含めれば500例以上が報告され最も頻度の高い副作用となっている。全ての種類のSGLT2阻害薬で皮膚症状の報告がある。
皮膚症状が全身に及んでいるなど症状の重症度やステロイド治療がなされたことなどから重篤と判定されたものも80例以上に上っている。
 
5、尿路・性器感染症
治験の時からSGLT2阻害薬使用との関連が認められている。これまで、尿路感染症が120例以上、性器感染症が80例以上報告された。
以上。
 
<SGLT2阻害薬:>
ナトリウム/グルコース共輸送体(SGLT2)阻害薬は、Na + -ブドウ糖共輸送体SGLT:sodium-dependent glucose transporter 2)は尿細管内腔にあり糸球体で、ろ過された原尿には、血漿と同じ濃度含まれているブドウ糖をナトリウムと共に尿細管細胞内に再吸収する。この蛋白のお陰で尿糖閾値までブドウ糖が外に失われずに済む。
尿糖を増やせば血糖が減る。
血糖が正常化すれば、膵でのインスリン分泌の負担が軽くなり、糖毒性が取れるのではないかというコンセプトで開発された。
同様の蛋白(SGLT1)は、小腸上皮粘膜細胞にもあり腸管からの糖の吸収に携わっている。
SGLT2阻害薬は、SGLT2に選択的に作用し、SGLT1に対する影響は軽微である。
糖排泄によるグルカゴン濃度上昇と肝に於ける内因性糖産生が起こり、ケトアシドーシスに繋がることが有ることに注意が必要である。また、本剤に共通する可能性のある副作用として皮疹・紅斑が挙げられている。
 
<SGLT2阻害薬の注意点:>薬事情報より
SGLT2阻害薬の作用機序から、次のような副作用が起こり得るのではないかと言われています。
1、多尿による脱水。特に腎機能が低下している患者、高齢者には注意
2、尿糖が頻発することによる尿路感染症
3、性器感染症(特に女性)
4、血糖値が正常でも尿糖が出る
5、1,5-AG値が極端に低くなる
6、コレステロール、血圧、血清カリウムなどにも影響か?
7、インスリン分泌不全の場合、ケトアシドーシスの注意が必要
8、腎性糖尿:はじめから閾値が低い腎性糖尿の場合、栄養障害の可能性も
以上、
 
SGLT2阻害薬は、これまでなかった糖尿病治療薬であるが、発売後3月半でこれほどまでの副作用があるが、それほどまでに画期的な薬剤なのだろうか。
肉食人種の欧米人と魚と菜食人種の日本人では内臓も微妙に異なるはずだ。糖尿病のほかにいろいろ病気を内在化させている患者も多く、また、ほかの病気にかかりやすい体質かどうか遺伝子でも分かるものもある。患者に十分に説明し、希望する人だけに投与することも必要なのではないだろうか。 
今の医者は、患者より、製薬会社のプロパーに踊らされ、また、医学界独特の先輩後輩の紹介状(製薬会社が書いてもらっている)などで何でも飛びつく習性を持っている、裏表の銭にもなる。
[ 2014年9月 1日 ]
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