VW排ガス不正 3リッターD車に拡大 欧州で「アウディ」などリコール拡大か
米環境保護局(EPA)は11月20日、フォルクスワーゲン(VW)の排ガス規制逃れ問題で、VWがこれまで否定してきた排気量3000ccのディーゼルエンジンでの不正ソフトの搭載を認めたと発表した。
米カリフォルニア州大気資源局(CARB)とEPAによると、11月19日に行われた会合でVW、およびアウディ幹部は3.0リットルのディーゼルエンジンを搭載した2009~2016年モデルのすべての車両で不正が行われ、合計台数は8万5000台となった。
EPAは11月2日、VWと傘下のアウディ、ポルシェの14~16年型モデルの少なくとも1万台で、新たに不正ソフトの搭載が見つかったと発表していたがVW側は否定していた。
EPAによると、これらの車は排ガスの試験中だと判断される場合のみ排ガス内の窒素酸化物(NOx)を削減する仕組みが稼働する。また排ガスを浄化する外部装置をEPAに申告せずに搭載し違法とみなされるケースもあったという。
CARB報道官によると、これらの車両には排気量を調整する補助ソフトウエアが搭載されており、アウディはこれについて米当局に報告していなかったという。これは米国では違反となるが、欧州では違反にならないという。
以上、報道
VWは、これまで不正プログラム搭載問題対象車は1100万台としてきたが、それは2リッター以下のディーゼル車が対象であった。
今回、3リッターD車も認めたことで、主力販売先の欧州でのリコールが今後の課題となる。
3リッターカーはVWグループの高級ブランドのアウディ車を中心に搭載されている。
VWは不正プログラム搭載車両問題外に、ガソリン車含む排ガス規制不適格車80数万台のリコールを表明している。これは検査時にオイルに軽油を添加して排ガス規制をクリアしていた分も含まれるという。
米環境保護局(EPA)指摘の不正車
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Affected 2.0 Liter Diesel Models
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Jetta (MY 2009 – 2015)
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Jetta Sportwagen (MY 2009-2014)
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Beetle (MY 2012 – 2015)
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Beetle Convertible (MY 2012-2015)
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Audi A3 (MY 2010 – 2015)
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Golf (MY 2010 – 2015)
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Golf Sportwagen (MY 2015)
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Passat (MY 2012-2015)
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Affected 3.0 Liter Diesel Models
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Volkswagen Touareg (MY 2014)
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Porsche Cayenne (MY 2015)カイエン
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Audi A6 Quattro (MY 2016)クアトロ
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Audi A7 Quattro (MY 2016)クアトロ
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Audi A8 (MY 2016)
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Audi A8L (MY 2016)
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Audi Q5 (MY 2016)
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