アイコン シャープ サムスン電子へのTV用液晶パネル供給停止へ ライバルのLGに供給依頼

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サムスン電子は、液晶ディスプレイの生産を大幅に減らし、有機EL生産にシフトしている。しかし、液晶TV生産も行っており、シャープからも供給を受けていた。
台湾の鴻海科技集団(フォックスコン)傘下となったシャープは、サムスン電子へのテレビ用液晶パネルの供給を来年から全面的に中断すると通知した。
サムスン電子は、パネル供給に支障が生じるとして、最大のライバルであるLGディスプレーに緊急にパネル供給を求めたという。

シャープは、先週段階でサムスン電子のテレビ事業部に通知を行ったという。同幹部は「シャープによる突然の通知を受けたサムスンは、グループの司令塔である未来戦略室が、液晶パネルの需給に関する対策会議を開き、LGディスプレーに役員を派遣し、パネル供給を要請した」と述べたという。
LGディスプレーは、サムスン電子の要請に一部応じることを前向きに検討しているという。

シャープは、サムスン電子のテレビ事業部門に需要量の約10%に相当する400万-500万枚の液晶パネルを供給してきた。シャープは、年間1000万枚の液晶パネルを生産しているが、その半分を放棄したことになるという。

これについて、業界関係者は「鴻海がシャープを活用し、本格的にテレビ生産市場に参入するのではないか。サムスンとしては、中国資本と日本の技術力が結合した強大なライバルが出現した格好だ」と語ったという。

 昨年4月に、シャープを買収した鴻海は、アップルのiPhoneを受託生産する富士康国際(FIH)の親会社。鴻海の郭台銘(テリー・ゴウ)会長は、以前にも「シャープと協力してサムスンに勝つ」と公言するほどサムスンへのライバル心が強い。

鴻海は、シャープ買収以降、液晶テレビを世界で初めて商品化したシャープの再建を通じ、液晶パネルの部品からテレビまでを一貫生産する体制を構築する姿勢を示してきた。

サムスンがLGディスプレーにパネル供給を要請するのは異例なかの異例。サムスンとLGのテレビ事業は、長年ライバル関係にあり、液晶パネルを互いに融通しないことは不文律と受け止められてきた。
 それほど、サムスンはシャープからの通知に驚き、たまがっている。
以上、

サムスン電子にしても、遅かれ早かれ、そうなることは分かっていた中、液晶ラインを閉鎖し続け、利益率の高いプレミアムTVにシフトすべく有機EL生産にシフトさせてきたことに、今回の問題を内包させていた。
サムスン電子もシャープを買収しようとしたが、過去、大きなお世話になった恩だけでの買収意向で、戦略的なものではなかった。当然、EMSメーカーから脱却したい鴻海の戦略に及ぶものでもなかった。
EMSメーカーとして培ってきた鴻海の安価な生産技術とシャープのTV技術を融合させれば、価格・品質面で、十分サムスン・LGに対応できる。普及型は特に対応年数も問題となってくる。

<各ディスプレイの耐用年数>
プラズマディスプレイ
10万時間
液晶ディスプレイ
6万時間
有機ELディスプレイ
1.5~3万時間
ブラウン管
1~2万時間
 

[ 2016年12月14日 ]
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