アイコン 韓国を卒業した中国(2)・・・風前の灯のような韓国輸出産業

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韓国が世界で優位に立っていたものとは何だろうか。

韓国経済を牽引してきた造船業は、すでに自国の造船産業は、世界市場で過激な受注競争を繰り広げ、引き渡しの暁には大赤字を露呈し、すべて銀行管理下に陥っている有様。
今も韓国で4大産業とされるのは、半導体、TV・洗濯機・冷蔵庫の家電、自動車、鉄鋼と韓国紙が掲載している。
それぞれを悲観的に検証してみよう。

1、半導体は、今や韓国のお家芸となっている。特にサムスンとSKハイニックスだろうが、中国では、国産電子・電化製品には国産品の半導体をという国家戦略により、NANDの大工場を稼動させるべく建設中であり、2018年にも生産開始される。世界の工業製品の生産基地である中国で、こうした動きは近い将来には大きなダメージとなる。

2、TV・洗濯機・冷蔵庫の家電は、すでに世界市場で中国製品が、普及品で伸ばしている。高技術・高付加価値製品については、いまだ世界を圧倒しているが、中国も三洋電機の家電部門も買収し、技術的にはその領域へまっしぐら。いつまでも「すばらしい」と韓国紙が連呼する状況にはない。
以前は、日本製が韓国製に追い上げられ、駆逐された時のように、中国に詰め寄られているのが実態だ。サムスンの乾燥洗濯機のヒンジ(蝶番)の不具合、爆発問題などは、改良・改善されないまま、新製品を投入している実態が赤裸々になっている。ここでもライバルの韓国LGと熾烈な戦いをしており、今後、共倒れの危険性も潜む。
 TVでは、サムスンとLGが圧倒的なシェアを有している。しかし、中国勢の追い上げに加え、巻き返しを狙うソニーが新開発した「ブラックライトマスタードライブエンジン」搭載TVも今後販売されることから、その脅威を韓国紙も伝えている。

3、自動車は、自国市場ではEUとの自由貿易協定により、欧州で販売台数を伸ばしているが、自国では欧州車の逆襲にあっている。新興市場では、欧米日の間隙を縫い強い地域もあるが、欧米日も進出している。
また、強かったロシアやブラジルでは、経済の大低迷や為替差損などから痛い目にあっている。インド市場では半分のシェアを持つスズキが圧倒しており、韓国勢は販売台数を伸ばしているものの、日本勢も進出、今後大きく伸ばせるかは不明な点が多い。
アメリカでは、韓国勢は、値引きすれば売れ、止めれば販売台数を伸ばせない事情がある。目下、年末商戦に向け、ほとんどのメーカーが大幅値引き販売しており、値引き効果はなくなっている。
韓国車は、価格的な魅力があり、装備も充実してきているが、2流の自動車メーカーの域を脱していない。サンルーフが閉まらず雨漏りするようでは、品質問題もまだ内包しているといえる。

韓国勢がアメリカよりも販売している中国市場では、昨年は大きな節目となった。中国では、11月の自動車の減税まで、市場全体が停滞する中、得意の値引き攻勢でも売れない状況が続いた。民族系のSUVが爆発的に売れ、性能や品質・下取り価格では、欧米日車の後塵にある韓国勢。最大の魅力である販売価格も民族系には負ける。
民族系は、カーデザインは昔から真似ることでは韓国の比ではなく、品質面でも向上し、中国全体が前年比7.3%増であったにもかかわらず韓国勢はマイナスとなった。2014年を頂点にピークアウトしたようだ。
韓国では、すでに中国製トラックが闊歩している。安価に販売することで世界での地位を築いてきた韓国の自動車業界も、すでに中国では、その下を行く中国勢にシェアを奪われ続けている。

 

中国の自動車市場(乗用車)
 
韓国勢
中国全体
民族系
 
万台
シェア
前年比
万台
前年比
前年比
2013
157.75
8.8%
17.7%
1,792.89
13.9%
11.4%
2014
176.61
9.0%
12.0%
1,970.06
6.9%
4.1%
2015
167.88
7.9%
-4.9%
2,114.63
7.3%
15.3%
2016
136.27
7.1%
6.1%
1,909.58
15.4%
20.0%
・2016年は10月までの累計。
 

 


4、鉄鋼は、今や韓国市場に中国製が雪崩れ込み、韓国政府も規制しようとしたが、中国から恫喝を入れられ、入るままとなっている。中国に貿易を依存する韓国は、中国からの貿易規制が一番怖い。
韓国の製鉄業界の代表格であるポスコは、最近、ベトナム・インドネシアへ粗鋼生産基地を設けたが、インドネシアでは当初火災や爆発騒ぎでなかなか生産軌道に乗せられなかった(現在不知)。ベトナムでは、東南アジアなど向けに輸出攻勢かける目的があったが、東南アジア経済の低迷で、韓国へ輸入しようとした。しかし、韓国の製鉄会社から、中国勢に国内市場を荒らされている中、猛反対を受けていた。
世界市場では、中国の余剰生産の鉄鋼製品が席巻、欧米などでは、すでに高い関税をかけ、阻止しているのが現状。世界市場で、石炭や鉄鉱石の生産が世界一(輸入量も多い)の中国の安価な鉄鋼製品と、どこまで渡り合えるか、世界経済の成長が鈍化している中で、先が見えてこない。
なお、韓国のポスコが新日鉄から盗んだ極秘の電磁鋼板技術は、ポスコの元社員が中国の鉄鋼会社に売却して銭儲けしている。ポスコが元社員を訴えたことから、元社員の裁判での証言によりポスコが新日鉄からスパイしたことが判明、そのツケは新日鉄に300億円の支払いと今後、特許使用料を支払うこととなった。新日鉄はポスコの大株主でもある。
以上が、韓国紙が記載している4大産業の実情である。

5千万人の韓国市場、貿易立国でありながら、その強さの製品群が、ことごとく中国勢に凌駕されようとしている。韓国の経済不況は、世界経済や中国経済の停滞もあるものの、中国勢と同じ土俵で戦っている所に問題がある。韓国がリストラすれば、技術者たちが大量に中国側にスカウトされ移動、技術も移動している。まさしく、日本の小泉時代の聖域なき削減、企業も真似て開発技術用員さえも大量リストラ、韓国へ大移動したのと同じ現象が、現在、韓国で生じている。
 

[ 2016年12月 5日 ]
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