アイコン SKハイニックスは東芝買収で何を狙っているのか 鍵は産革機構

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SKハイニックスが東芝の核心事業であるNAND型フラッシュメモリーの買収に成功したと韓国紙は挙って報道している。
出資額が過半数には有に及ばずとも、半導体企業としては同社のみで、東芝の技術を生かせる唯一の企業となる。
SKハイニックスは現在、約2000億円を投じ韓国中部の忠清北道・忠州に、最先端のNAND型フラッシュメモリーの工場建設を計画している(昨年、今夏に着工と発表していた)。

ライバルのサムスン電子はすでに64層V型NANDの量産ラインを作り、市場を独占する動きにある。また、中国勢は、国の政策により、18年にかけ続々、液晶、有機EL、半導体工場が完成し、稼動してくる。
もちろんその市場に日本勢はいないが、製造装置や製造ラインのトータルでは日本メーカーに依存している。

有機ELディスプレイをTV市場に最初に投入したのはソニーである。NANDフラッシュを開発したのは東芝である。
ソニーはサムスン電子と提携し、有機ELディスプレイの量産技術を全部持っていかれ、ソニー衰退の大きな原因を作った。
NANDは、東芝が開発したもののSKなどに技術を奪われ、その地位を失った。

日本の家電と電子産業は、リーマンショック後の日本政府によるエコポイント制度に現を抜かした結果、韓国勢に世界市場を奪われ、エコポイント廃止と同時に日本勢は壊滅した。

<SKが狙うもの>
SKは東芝のNAND技術を目的にはしていない。
すでにSKハイニックスは今年4月、世界で初めて72層256ギガビット(Gb)のNAND型フラッシュメモリーの開発に成功している。サムスン電子の最新の主力は64層V型であり、量産化すれば、先を行くことになる。

東芝技術の盗人問題は、SKが一時金とその後について特許料を払うことで和解しており、特許料さえ支払えば、今後とも契約は継続される。

SKは今年初めから日本の産革機構と手を組んでいた(韓国で2月報道)のは、産革機構が買収することを予見し、交渉に当たっていたことにあるが、2兆円のうち6割を産革機構が出資し、SKは少額出資で技術を手に入れることができることになる。(産革機構が買収する情報が誰かさんから事前に入っていたのだろう)

しかし、買収するメリットはほかにある。
シャープが製品過程で進化させた液晶のIGZO技術、もともと東工大が科学技術振興機構の支援事業で開発したもので、特許は科学技術振興機構が所有している。しかし、科学技術振興機構が・日の人たちに支配されていたのかサムスン電子に対して最初に特許使用の許諾を与えていた。

日本では、半導体についても新技術開発や素材開発がいろいろな分野で研究されている。SKは産革機構と手を結ぶことで、日本の次世代半導体を優先的に手に入れることができることになる。
韓国のこうした部連れや素材の基礎技術開発力は遅れており、SKは産革機構と結びつくことで日本国の研究機関や大学の研究成果を取得することが優先的に可能となる。

最近は特に日本企業の新技術開発力は大幅に落ちており、国の研究機関や国の機関と連動した大学の研究により新技術が開発されている。その技術をありがたく優先的に頂くというものだ。

<特定国立研究開発法人>
情報通信研究機構(NICT)
物質・材料研究機構
量子科学技術研究開発機構、
科学技術振興機構、
理化学研究所、
宇宙航空研究開発機構、
産業技術総合研究所(産総研)
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
これらが別途支援する大学での研究成果もプラスされる
電力中央研究所
ほか
以上、

有機半導体
量子半導体
GaN半導体
ゲルマニウム半導体
ダイヤモンド半導体
自己組織化単分子膜
マイクロコンタクトプリンティング
ナノインプリント・リソグラフィ
分子エレクトロニクス
などなど次世代半導体の技術と量産化技術
当然、韓国のSKは日本国営の産革機構と手を結ぶことで、日本の自動車や電子部品業界の市場もおいしくいただける可能性が高くなる。

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[ 2017年6月26日 ]
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