米韓合同軍事演習 北の望みどおり中止か 今後どうなる?
北朝鮮は五輪南北交流を進めていた2月6日、「(韓国が)米韓合同軍事演習を行えば、元の状態に戻る」と韓国側に警告を発していた。
平昌冬季オリンピック後に行われる予定の米韓合同軍事演習について、韓国政府がついにあいまいな態度を取り始めたと朝鮮日報が次のとおり報じた。
<米韓の大規模合同演習は何も決まっていないと>
韓国国防部(省)は12日に行われた会見で、北朝鮮が文在寅大統領を招待したことで、米韓合同軍事演習が中止あるいは延期される可能性について問う質問に「適切な時期に説明したい」とコメントした。
韓国大統領府の関係者も「米韓合同軍事演習は4月に再開するのか」との質問に「まだ何も決まっていない」と述べ、その時期についてはあえて明言しなかった。
米韓合同軍事演習が行われる時期については、1月末に米国の合同参謀本部が「オリンピック後すぐに行われるだろう」とくぎを刺しており、その時点では韓国国防部も「オリンピック後に行うことについてはその通りだ」とコメントしていた。
それが北の金正恩が南北首脳会談を提案しただけで、韓国政府の立場がたちまち揺らぎ始めている。
文大統領と米トランプ大統領は1月に、米韓合同軍事演習を延期することで合意した。
その直後に韓国大統領府は、「オリンピック期間中に(演習は)実施しないことで合意した」と説明したが、米ホワイトハウスの説明は「オリンピックと演習の衝突を回避する」だった。
また、韓国の李洛淵首相は5日、国会で「オリンピック後に演習を再開するのか」との度重なる質問に「オリンピックと関連して延期すると米韓首脳が合意したことに基づいて解釈すれば、答えは出てくる」と答弁した。
この李首相の答弁を聞いた国民はおそらくほぼ全員が「オリンピックが終われば米韓合同軍事演習が行われる」と解釈したことだろう。
ところが、今になって「オリンピックの時にはやらないと言ったが、終わってからやるとは言ってない」と説明を変えれば、韓国国民と国際社会に対して完全に言葉遊びをしていたことになる。
ただ、韓国政府は「演習をもう少し延期する」とも言っていない。
以上、韓国保守新聞の朝鮮日報の記事参照(保守でも反日)
<米による北への限定攻撃からの回避工作に利用された平昌冬季五輪>
北の韓国懐柔工作は、唐突もなく年初から金正恩による平昌冬季五輪への参加表明から始まった。協議会設置、合同チーム編成、選手団・美女応援団・文化交流美女管弦楽団・代表団の派遣、南北統一旗での合同入場、とどの詰まりは金正恩による南北首脳会談の呼びかけに至っている。
<韓国は筋金入りの親中従北の左巻き政権である>
韓国左派勢力の勢いが増し、重鎮たちが核容認発言を連発させ、与党の共に民主党の秋代表ら議員たちに至っては、辛らつな反日発言と従北発言を繰り返している。
もはや、韓国政権内に、冬季五輪後の米韓合同演習を実施する雰囲気は欠片もなくなっている。
<中国への土下座外交>
元々、中国に土下座訪問した親中従北の文在寅。北の核開発資金を結果作った盧武鉉大統領の政権時代を踏襲、盧武鉉が北に従属した時の動きを文在寅が取ることは、当初からわかっていたことである。
親中従北の文在寅は昨年5月大統領に就任来、北は牙を向けたまま完全無視、就任前からTHAAD配備で中国との関係も気まずく、相手にしてもらえず、行き場なく米国に同盟国の顔を見せただけに過ぎなかったようだ。
それでも昨年12月には、国賓として中国に土下座訪問したものの、結局は国家主権を放棄する宣言をなすも、相手にしてもらえなかったほど。
<文の糞詰まり状況を救った金正恩>
文在寅としては、そうした糞詰まり状況下、平昌五輪を控え、ロウソク民心でさえチケットを購入せず、自治体や大企業に大量購入してもらうしかなく意気消沈、そこに愛の手を差し伸べたのが、なんと北の金正恩であった。
文政権の外交にやっと訪れた春、
遮二無二に北の言うままに、北にしがみ付き今日に至っている。
<韓国政権の実態>
盧武鉉大統領は、竹島問題で日本への限定攻撃を検討した人物であり、そのときの大統領府秘書室長が文在寅であることを踏まえ、日本は文在寅に何も期待することができないどころか、逆に日本に対し、中国が喜ぶ慰安婦問題と歴史問題を蒸し返すことになる。
<日本軍との合同軍事演習は今後ないだろう>
昨年9月の韓米日首脳会談で文大統領は、「米国は韓国の同盟だが日本は同盟ではない」と安倍首相の前で明言している。
すでに文政権は、日本との合同軍事演習を拒絶する動きに転じており、日本と大きく距離を置き始めたことを日本政府は肝に銘じておくべきだ。
<慰安婦問題を国連で取り上げるならば康外相の入国禁止を>
当然、慰安婦問題は合意を前提に事を運ぶ必要がある。
そうした中、国連の人権理事会に韓国の康京和外交長官が出席するという。元々国連に席を置き人権問題を担当してきた人物、慰安婦問題で数々日本に対して国連勧告を発しさせ続けた張本人でもあり、今回の国連出席で、再び慰安婦問題を取り上げる確率は99%まで高まっている。
<ペンスは2枚舌なのか>
日本は、特にこれまで目立った発言もなく非力なペンスに何を期待したのか、何を言われたのか知らないが、ペンスは韓国から専用機での帰途、記者たちに「北朝鮮と対話の用意がある」と、来日して日本政府を弄んだのも同然な発言をなした。
<軍事演習中止では中国から貿易制裁一部解除のご褒美が>
文政権としては、五輪あけの恒例の米韓軍事合同演習を中止することで、中国からご褒美に貿易制裁を一部解除されることが想定される。
昨年11月の日本海における米空母3隻とその打撃艦隊との合同演習につき、米軍要請の日米韓の合同演習を拒否し、米韓だけで実施した。そのご褒美に中国から観光制裁の一部解除を勝ち取っていた。
<米国は韓国に政治的な貿易制裁はできない>
米国は韓国に対して中国のような貿易制裁をすることはできない。
韓国を貿易制裁するには、中国・日本と同様に貿易赤字問題から、それを是正させるために、米韓FTAの見直しや韓国製品に高い関税をかけることはあっても、中国や日本に対しても同じように高い関税をかけることにより、その政治的なインパクトはほとんどなくなる。
米トランプは、11月の中間選挙(下院全員、上院1/3)を控え、票につながる経済問題、貿易赤字解消を前面に押し出す強引な作戦を取っている。
<危うい米韓関係>
それも韓国に対して、過度な関税制裁を講じた場合、韓国民の国民感情が、反米一色になる可能性もあり、THHADも駐留米軍も危うくなってくる。
すでに韓国GMの群山工場閉鎖(5月閉鎖を表明)においても、韓国GM労組が作成した資料に基づき韓国政府がGMに対して、これまでの韓国GMからGM本体に流れた資金につき問題提起し、詳細なる説明を求めている。
GMが完全撤退方針でも打ち出せば、暇人のネット民を核とするロウソク民心たちが騒ぎ出し、関税問題でも浮上すれば、GMどころか反米一色に染まる危険性すらある。
韓国文政権の米国離れは中国の思い描いた通りだろうが・・・。
<朴政権の軌道修正には成功したが、文政権は・・・>
朴政権も中国が描いたとおり動いていたものの、度重なる北朝鮮の核・ミサイル開発に激怒したオバマが朴を呼び付け、「どっち向いてんだぁ」と怒鳴り上げ、軌道修正させた。その結果、慰安婦合意もTHAAD設置もなしてきた経緯がある。しかし、根本が左巻きの文在寅にそうしたことは通用しない。ましてや米国で台頭してきた限定攻撃論をかわすため、金正恩が文在寅に対して愛の手を差し伸べ、文はすでに北にのめり込んでしまっている。今では、米トランプを逆に懐柔する工作に余念がないようだ。
<後退した限定攻撃論、台頭した対話路線>
今でも限定攻撃論を時間がないと騒いでいるのは、米トランプが前代未聞の首にし、お気に入りを就任させたCIA長官だけになっている。
今では米政権内に北との対話路線が台頭してきているのが実情だ。
米トランプにしても、限定攻撃した場合、全面戦争になるリスクがあり、中間選挙を控え、貿易問題の是正とどちらが票につながるか、天秤にかけているものとみられる。
韓国には23万人の米国人が居住し、日本にも5万3千人が居住しているが、駐留米軍基地の住人は別のようだ。
ヘザー・ナウアート米国務省報道官は2月13日、「相手が何を話したがっているのか、議題を設定するため、そのような議論をどう進めるかについて予め“敷居の低い対話”(chat)をすることもできる」と述べ、「いつか我々が(北朝鮮と)膝をつき合わせて対話することもあるだろう。それは、(北朝鮮が)非核化の地点に到達する意志があるのかをめぐる議論であるべきだ」としたうえで、「まだその地点に到達していない」と述べた。
ホワイトハウス国家安保会議の関係者も13日、「朝鮮半島の完全かつ検証可能な非核化は妥協できるものではないという我々の立場を強調するためにも、喜んで北朝鮮に関与する意向がある」と明らかにした。
ワシントンのある外交消息筋は、「戦略的目標は維持するが、戦術的焦点を対話の方向に次第に移している」と、最近のトランプ政権内部の変化を分析したと米メディアなどが報じている。
<強気狂気一辺倒では日本が危ない>
米国がもしも北を限定攻撃した場合、北の反撃で、韓国駐留米軍基地は別にしても、それ以外の韓国を攻撃しなかった場合、韓国の最高軍事司令官は米軍の思いのままにならず、北に反撃せず、北の数千発のミサイルが日本を向く可能性が高くなる。中には核も入っている可能性もある。
米軍による限定攻撃は、選挙との兼ね合いもあり、行うならば近いうちに行うはずだ。
日本は、北が核を開発した2006年10月から核の脅威にさらされており、今に始まった話ではない。核を搭載できる大きさの旧ソ連から技術導入した大型のノドンやテポドンミサイルはそれ以前から北朝鮮は保有している。
北朝鮮から平和裏に核を除去させるか、クーデターを起こさせ、しかる後、核を除去するか、白頭血統だけを斬首作戦で駆除するしかないのが現実だろう。
決して北の核保有は容認できない。
ただ、日本の場合、全面戦争しない限り、どんなに防衛しても攻撃しても、北が日本目がけて数千発のミサイルを一斉に夜発射した場合、そのミサイルに対してほとんど何もできないのが現実だ。
2017年の主な米韓合同演習
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1月
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2月
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3月
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大規模軍事演習「キーリゾルブ」10日間
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野外機動訓練「フォールイーグル」2ヶ月間
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4月
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5月
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2空母と合同海上訓練
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6月
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B1B空軍合同訓練
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7月
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8月
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「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン(UFG)10日間」
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9月
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10月
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米空母との海上合同訓練
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11月
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空母3隻による日本海での合同演習 3日間
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12月
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米韓空軍大規模演習「ビジラント・エース」
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大量破壊兵器除去訓練「ウォーリア・ストライク」
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(韓軍、慰安婦合意日の28日と29日竹島防衛訓練)
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