アイコン 英医薬大手グラクソ 下痢胃腸薬「ザンタック」全市場回収表明

 

 

英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)は8日、胃や十二指腸潰瘍の治療薬「ザンタック」を全市場で自主回収すると発表した。

抗潰瘍薬の原薬ラニチジンへの発ガン物質NDMA混入していた。

安全上の注意のためとしている。

数日前に米食品医薬品局(FDA)が、許容量を超える発がん性不純物の混入を確認していた。

同社広報担当者はロイターに対し、英医療製品規制庁(MHRA)に自主回収を通知したことを確認した。

MHRAによると、対象になるのは処方薬4種で、別会社が生産している市販薬は含まれない。

グラクソは、懸念解消に向けて規制当局に協力していくと表明した。

ザンタックは、ラニチジン塩酸塩を原薬とする製剤。

米オンライン薬局バリシュアが、発がん性不純物N─ニトロソジメチルアミン(NDMA)について警告を出したことから、欧米の規制当局が9月、安全性調査の実施を発表していた。

10月3日、沢井製薬(クラスⅢ回収)と武田テバファーマ、マイラン製薬は、抗潰瘍薬ザンタック(一般名:ラニチジン塩酸塩)の後発品について、同日から自主回収(クラスI)を開始したと相次いで発表した。

有効期限内の全ロットを回収する。

先発品であるザンタックを販売するグラクソ・スミスクライン(GSK)や、日医工(クラスⅡ回収)もすでに自主回収を行っている。

武田テバファーマとマイラン製薬の製品では、使用する原薬から、管理水準を上回る発がん性物質であるN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が検出され、重篤な健康被害や死亡の原因となり得る状況をさす「クラスI」での回収となった。

ほかに日本では回収しているのは、東和薬品、鶴原製薬、ニプロ、小林化工。

ラニチジン塩酸塩の原薬及び製剤からNDMAが検出されている。NDMAは動物実験で発がん性物質として明らかになっている。

原料もしくは製造工程でNDMAが育成されたものと見られている。

NDMAは昨年11月、米国でバルサルタン製剤などのサルタン系医薬品でも検出され、国内流通分の調査を指示した。

 

NDMAが検出された原薬は中国で製造されており、製造工程は見ることができない。

 

[ 2019年10月 9日 ]

 

 

 


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