アイコン 原油価格 20ドル割れ サウジ&ロシア減産合意も 実体経済の落ち込み需要減

Posted:[ 2020年4月17日 ]

原油価格は、米中貿易戦争による世界経済不振、特に最大の原油輸入国の中国の経済が悪化する中、中国発の新コロナウイルス感染症が世界を席捲、今や215万人超の感染者と14万3千人の死亡者を出す大惨事となっている。

中国や台湾などすでに収束傾向にある国もあるが、欧米や世界中でまだ感染拡大期が続き、まったく先が見えないものになってきている。

そうしたことから、需要が大幅に減少する見通しから原油価格が暴落している。

1ヶ月ほど前にはOPECとロシアが決裂、サウジとロシアがそれぞれ増産する発表して、瞬間的に20ドルを割れたが、あまりの暴落に再度両者はテーブルに着き、原油価格は4月3日28ドルまで戻した。

しかし、まだ適切な水準ではなく、米トランプ大統領が協調減産に協力すると表明し、日量2000万バレル=20%減産の見通しとなった。しかし、米国メジャーは減産に反対しており、はっきりしないまま、トランプ政権も忙し過ぎ、OPEC+ロシアの970万バレル減産だけになる動きに、原油相場は20ドルを割り込ませた。



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本日もサウジとロシアは更なる協調減産に踏み切ると公表したものの、まったく相場に影響を与えないどころか下落した。

米国のシェールオイルの原価は1バレル当り40ドル前後、原油は30ドル台以下、サウジの原油原価は20ドルもしない。しかし、原油価格が下げすぎれば、原油のほか何もないサウジは財政的に行き詰る。それゆえ、原油価格の上昇のため、減産するとしているものの、新コロナが経済に立ちはだかり、世界の先進国の多くが経済活動を中断して対策をとっている最中、いつ収束するかもわからず、実体経済を反映し原油価格は下落するばかりになっている。

バルチック指数も昨年9月6日の2462ポイントから、今年4月16日には706ポイントまで下げている。商船会社は大変、造船も船腹過剰が続いており、船会社からの新規発注も大幅減少している。

韓国造船企業が2015年に破綻(STX)したり、発注先が完成した船舶を引き取らなかったりしてビッグ3とも大赤字を計上、一時、銀行管理になっていた。再び同じようなことが起きる可能性がある。

発注船を支払い済みの手付金だけで完成した船舶を引き取らない。はたまた、大きく値引かれ、引き取ってもらうなどしていた。

また、商船運航会社の韓進海運は2016年9月に破綻した。

原油価格は16日の米WTI先物価格。

 


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