アイコン 香港の金融ハブ1兆ドル 東京とシンガポールに流出の可能性 中国の香港保安法

Posted:[ 2020年6月 1日 ]

米トランプ政権が米国の香港に対する特別待遇の剥奪する方針を示したことで、1兆ドル規模のアジアの金融ハブの座を巡るアジア各国の競争が激しさを増すとみられる。

米中対立の真っ只中にいる香港では最近、人材だけでなく、資本が大規模に離脱する「ヘクシット(Hexit)」の兆候が見られる。

香港にはこれまで1兆ドルもの投資資金が集まっている。英中央銀行のイングランド銀行によると、昨年6月の香港民主化デモ以降、50億ドルを超えるファンドマネーが香港から引き揚げられた。金融街からは「ヘクシットの地獄の門が開き始めた」との見方もある。

香港では「一国二制度」の根幹が揺らぐという懸念がますます高まっている。大手投資銀行香港では、「一国だけが存在し、二制度はもう消え去って久しい」と語っている。



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金融ハブの競争力を失う香港
1992年に米議会が「香港政策法」を制定した際、香港はアジアで自由経済が最も理想的に具現されている地だった。
同法を通じ、香港には米国の敏感な技術へのアプローチが認められ、米ドルと香港ドルの自由な交換など中国本土とは差別化された経済貿易特権が与えられた。
その結果、世界の100大銀行のうち70行余りがアジアの拠点を香港に置くほど、世界的な金融ハブとしての競争力を備えるようになった。

しかし、米国が香港に対する特別待遇の撤回に公式に言及し、中国がこれまでの1国2制度を変更し「国家保安法」という支配権強化に動いたことにより、香港の都市競争力は大幅に低下する可能性が高まっている。
3月に英国の世界的な金融コンサルティンググループ「Z/Yen」が世界108都市の金融競争力を算出して発表した「国際金融センター指数(GFCI)」で香港は6位にとどまり、昨年の3位から3ランク後退している。香港より順位が低かった東京、上海、シンガポールが香港を抜き去った。

米国の香港に対する特別待遇が剥奪されれば、1ドル=7.75~7.85香港ドルに為替レートを固定するがペッグ制脅かされ、金融市場が不安になる可能性も指摘されている。
以上、報道参考

香港政府が今後ともペッグ制に変化はないといくら述べても巨額資本流出では香港ドルは暴落してしまう。
香港の政情不安(デモ)に対する中国政府と傘下の香港政府の出方次第では現実のものとなってくる。昨年から再び富裕層が資金を海外へ移しており、海外からの香港への投資金まで政情不安から流出すればその可能性は高い。
台湾ではすでに香港からの難民受け入れの準備に入っている。
韓国は中国への輸出割合が25%強であるが、香港経由でも9%以上あり、実質中国に対して35%輸出依存している。米中の綱渡り状態を続けている。

中国はムスリムのウイグル民族の大弾圧に入って久しく、現在100万~150万人を収容所に入れ、思想教育、宗教改心、強制労働に服させている。政治的な自由を剥奪するため、香港でもその手法が取り入れられる可能性が高い。

ウイグル支配の背景には、新疆ウイグル地区の豊富な原油・天然ガス・シェールガス、鉱物資源に対する漢民族支配にあり、ここ50年間ですでに大量の漢族を送り込み、大コンビナートがいくつも設置され、経済・政治支配を確固たるものにしている。
NHKが報じた「喜太郎のシルクロード」時代には、漢族の影はほとんど無かった。
しかし、ムスリムにはISなどイスラム過激派の脅威があり、中国政府はアフガンの反政府組織タリバンと手を組み、イスラム過激派の進出を食い止めるとともに、ウイグルムスリムの大弾圧により、自治区とは名ばかりの漢族支配を完全なものにしている。
(米国が巨額を投じ執拗にアフガンに駐留することにより、それを可能にしてきたことも事実)
中国共産党の独裁政権、何でもありの中国だが、政治的には中華思想に基づく元号時代と何も変わっていない。

 


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