米製薬大手イーライ・リリーは6月1日、カナダのアブセレラ・バイオロジクスと共同開発する新型コロナウイルス抗体薬が、人体への使用で安全性を確認する第1段階の臨床試験(治験)に入ったと発表した。
既存の薬の転用ではなく、新型コロナ向けに開発された抗体薬では世界で最も開発が進んだ例となる。
イーライ・リリーのモノクローナル抗体薬「LY-CoV555」は、新型コロナの回復患者から抽出した抗体がモデルとなっている。
新型コロナのウイルスがヒト細胞に侵入するのを妨げ、感染や重症化を防ぐ効果が期待される。
今回始まった治験では、ニューヨークとロサンゼルス市内の病院で新型コロナ患者に投与した。