中国の輸出は11月にドルベースで2018年2月以来の大きな伸びとなった。年末の需要増が寄与し、貿易黒字は月間ベースで過去最大に膨らんだ。
中国税関総署が7日発表した11月の輸出はドル建てで前年同月比21.1%増と急増した。一方、輸入は前年同月比4.5%増と内需は回復中となっている。
この結果、11月の貿易黒字は754億ドル(約7兆8400億円)と、データを取り始めた1990年来最大となった。
中国の堅調な貿易統計と国内消費の持ち直しは11月も景気回復が続いたことを示唆している。
欧米などで新コロナ感染が再び広がっており、中国の輸出の伸びをこれまでけん引してきたマスク等個人防護具やパソコン等在宅勤務用機器の輸出需要がさらに高まる可能性がある。
中国が効果的な新コロナを収束させ、海外のクリスマス商戦に向けた力強い受注による恩恵を受けているとし、「輸出の好調は中国経済の見通しを巡る今年最大のサプライズの1つだ」と指摘されている。