同社は当期について、新コロナ感染症防止策を徹底したことで国内の手持ち工事はほぼ中断することなく進捗した。海外では感染症拡大防止のため工事を一時中断することもあったが、現在は全ての工事が稼働しているとしている。
利益面では過去に完成、引渡したマンション「ベルヴィ香椎 六番館(JR九州/1995年完成)」の建物傾斜という施工不良への対策として建替え費用を完成工事原価として計上したことにより、大幅な減益になったとしている(完成工事補償引当金を11億67百万円計上)。過去、博多湾を埋立された地に建築された分譲マンション、パイルが所定どおりの深さ・岩盤まで打たれておらず傾いたもの。
同社は過去、建築工事で赤字現場が続出し、建築工事から一時撤退していた経緯があるが、再建築案件はそうした時期の問題だった。
ただ、同社にとって建築がなければ受注も限られ、現在では建築工事も受注している。現場所長なり、現場監督の質の問題であり品質と予算管理がクリアできていれば問題はない。当然、営業が赤字受注などすれば、現場にシワ寄せが来て、現場も利益を出すのが実力と勘違いして狂ってくる。