中国国家統計局が15日発表した2021年4~6月期のGDPは前年比7.9%増となり、過去最大の伸びを記録した1~3月期の前年比18.3%増から大きく鈍化した。
ただ、前3ヶ月が昨年の新コロナ感染拡大による影響の反動もあって過去最高だったことから、今回の伸び率はそれより小さくなった。
今年4月~6月の中国経済は、アメリカなどの景気回復を受けて輸出の増加が続いた一方で、財政支出縮小の影響でインフラ投資の伸びが小さくなった。
また、原油や鉄鉱石、石炭等の原材料価格の高騰によって中小企業の経営に影響が及ぶことへの懸念が強まっていて、中国の中央銀行は7月、資金繰りを支えるため追加の金融緩和に踏み切っている。
中国では大規模な財政出動といった政府の経済対策を背景にほかの国に先駆けて経済が回復してきたが、今後その勢いは弱まると予測されていて、依然として力強さを欠く個人消費をどう上向かせていくかなどが課題になっている。