財務省が16日に発表した貿易統計によると、8月の日本の輸出額は前年同月比26.2%増の6兆6058億円となり、6ヶ月連続増となった。
昨年8月は、新コロナの影響で輸出が大きく減っていたため、その反動で増加したものだが、欧州向け鉄鋼や米国向け自動車部品などが伸び、新コロナの影響がなかった一昨年の同時期と比べても7.6%増えた。
一方、8月の輸入額は前年同月比44.7%増加して7兆2411億円となり、7ヶ月の連続増となった。
原油の輸入価格が、国際相場を反映して大幅に上昇したことが要因。
欧州からはワクチン輸入もあり輸入が急増している。ただ、26ヶ月の連続赤字、FTAを締結したメリットのほとんどはEUにある。
結果、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は▲6354億円の赤字で、3ヶ月ぶりの貿易赤字となった。
一方、8月、米国向け自動車の輸出が半年ぶりに減少していて、さらに足元では、新コロナによる東南アジアからの部品調達難や半導体不足から自動車生産は減産が続いており、今後の影響も懸念されている。