アイコン 12月の飲食店業界の売上高 前年比9.5%増、19年比では▲8.0%減


日本フードサービス協会は協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査2021年12月の集計結果を発表した。それによると、

<外食市場 12月の動向>
営業制限解除後も夜の需要戻らず、市場の勢いを取り戻せていない
<全体概況>
飲食店への営業制限がなかった12月の全体売上高はコロナ禍第3波の影響を受けた前年と比べて9.5%増となったものの、コロナ前の一昨年(2019年12月)比では▲8.0%減と、外食産業の売上は厳しい状況が続いている。
年末の帰省需要など、小人数の外食需要の一部で戻りがみられたものの、全体としては夜間の外食需要は依然として戻っていない。
特に大口の企業宴会などが戻っていない飲酒業態は、一昨年比で未だ54.7%と回復には程遠い。
店舗数が約一割減少するなど、業態そのものの構造が変容しており、コロナ禍が収束したとしても元のようには戻らない可能性が高くなった。

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<業態別概況>
■ファーストフード業態
・FFは、全般的に好調で売上は前年比4.9%増、そして一昨年比でも1.3%増と、コロナ惨禍前の売上を上回った。
・「洋風」は海外からの食材調達に支障が生じたためメニュー提供の制限を余儀なくされたところもあったが、引き続きテイクアウト、デリバリー、ドライブスルーが堅調で、売上3.6%増、コロナ禍前の一昨年対比では9.4%増となった。
「和風」は、メディア露出や新商品の展開が奏功し、売上は7.7%増、一昨年比でも2.2%増となった。
「麺類」は、商業施設への来店が戻りつつあり、全体売上3.9%増となったものの、一昨年比では▲15.3減と苦しい状況が続いている。
「持ち帰り米飯・回転寿司」は、「回転寿司」業態において年末の帰省客が増加したこと等が寄与し、売上は5.0%増となった、一昨年比では▲3.4%減。
「その他」は、「アイスクリーム」で月末寒波の影響があったが、各商業施設で客足が戻ったことで、売上高は7.7%増となった。しかし、一昨年比では▲9.2%減とコロナ前水準には達していない。

■ファミリーレストラン業態
・FRの全体売上は12.9%増となったが、一昨年比ではまだ▲12.8%減と、コロナ前には戻っていない。
・「洋風」はアルコールのお得なキャンペーンなどの好評で、売上は11.6%増となったが、一昨年比では▲18.4%減となっている。
「和風」は年末の少人数による宴会需要を一部取り戻し前年比12.9%増、一昨年比では▲17.4%減。
一方「中華」は、これまで好調を維持していた店外需要のみならず、店内需要も戻り、売上高は10.7%増加、一昨年比でも2.0%増となった。
「焼き肉」は、年末にかけて郊外店舗を中心に客足好調、前年比で売上19.0%増、前々年比でも1.9%増となった。

■パブ・居酒屋業態
・飲酒業態はコロナ下で営業制限が無くなった初めての年末となった。年末を中心に少人数の個人客の戻りが見られたこともあり、コロナ第3波(2020年12月)の影響を大きく受けた一昨年前と比べると、売上は44.3%増となったが、企業の忘年会などの予約がほぼない中、コロナ前の一昨年比では▲45.3%減と大幅減が続き戻るにはかなりの時間を要するものと見られる。
「パブ・ビアホール」の売上高は、昨年比60.2%となるも一昨年比は▲43.7%減、「居酒屋」も同様に昨年比は売上38.0%増であったが、一昨年比では46.0%減と厳しい状況が続いている。
市場が大幅に縮小し、業態として大きな曲がり角に来ている。

■ディナーレストラン業態
・法人の利用は未だ低調が続くも、個人単位での利用は比較的底堅く推移した。
高単価の店の需要は高く、売上は24.8%増となったが、一昨年比では▲21.2%減とまだまだ厳しい。

■喫茶業態
・月間を通じて目立った規制もなく営業でき、またクリスマスのキャンペーンが奏功したことなどから、売上は11.9%となったが、未だ一昨年対比では▲19.9%減と機微して状態が続いている。
以上、
オミクロン株の感染爆発により、収拾がつかなくなってきている。

[ 2022年1月26日 ]

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