アイコン 中国 11月の工業利益10月の24.6%増から9.0%に鈍化

Posted:[ 2021年12月27日 ]

中国国家統計局が27日発表した11月の工業部門企業利益は、前年同月比9.0%増の8059億6000万元(1265億4000万ドル)となり、10月の24.6%増から▲15.6減となった。
急騰していた一部の原材料価格の急落、不動産市場の低迷、消費者需要の伸び悩みが背景。

1~11月の利益は前年同期比38.0%増の7兆9800億元。1~10月の42.2%増からも鈍化した。
中国政府が11月に卸売物価の高騰を抑制する対策を講じ、下流産業のコスト圧力が低下した一方、鉱山・原材料部門の全体の増益率への寄与度が低下したと指摘。
ただ「企業は依然として多大なコスト圧力に直面しており、下流部門の利益拡大はさらに調整が必要だろう」と述べた。



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11月の産業企業の利益は、主に次の特徴
1、営利産業の構造が改善された。11月には、一部のばら積み貨物の価格が下落し、鉱業および原材料産業は利益成長を促進する役割を弱めた。
産業の中流域および下流域の機器および消費財製造業は、利益の割合が大幅に増加し、利益の差別化が緩和された。
産業の観点から見ると、41の主要産業部門のうち、26の産業が前年比で利益を上げ、前月から3増加し、成長分野が拡大している。比率は80%を超えている。

2、消費財製造業の利益成長は大幅に加速している。
11月の消費財生産の着実な回復や価格の反発などにより、消費財製造業の利益は前年比13.6%増となり、前月比10.0ポイントと大幅に増加した。
成長率は2ヶ月連続で回復しており、指定規模以上の工業企業の平均を上回っており、4.6ポイントを上回っている。
産業別では、衣料・食品の収益性は比較的良好であり、繊維・衣料・繊維産業の利益は、前年比でそれぞれ63.1%、21.7%増加している。食品製造業の利益成長率はそれぞれ16.9%、14.6%、14.3%、13.6%であり、いずれも急速な成長を遂げている。

3、設備製造業の利益は減少から増加に転じた。
11月の設備製造業の利益は前年同月比0.8%増、10月は7.5%減となり、減益から増収となった。このうち、自動車・一般機器産業の利益は、前年同期比でそれぞれ▲6.4%、▲6.2%減少したものの、緩和などにより、前月比でそれぞれ▲22.1%、▲9.5ポイント減少した。半導体チップ不足と市場需要の改善。
高付加価値製品の生産量の増加やコンテナ需要の急増などの要因の恩恵を受けて、鉄道、造船、金属製品産業の利益は、それぞれ前年比48.4%と29.1%増加した。
  
4、鉱業は産業企業の利益成長を推進し続けている。
11月の鉱業利益は前年同月比248.4%増となり、年初から急成長を続けているが、成長率は前月比大幅に低下しており、利益の牽引効果産業企業の成長は弱まっている。
業種別では、供給確保や物価安定政策の積極的な進展により、石炭価格は前月比で大幅に下落したが、前年比での値上げが比較的大きかったため、石炭の利益は、業界は前年比で308.1%増加した。低レベルの要因の複合効果により、利益の成長が加速した。

5、民間企業、中小企業、零細企業の利益は引き続き改善した。
減税、手数料の引き下げ、資金援助など、企業が困難を緩和するための一連の政策や措置の影響を受けて、民間企業、中小企業、零細企業の経営状況は改善を続けている。
11月の民間企業と中小企業の利益は、前年比でそれぞれ12.9%と15.9%増加し、指定規模を超える産業企業の平均水準を3.9ポイントと6.9ポイント上回った。

  概して、産業企業の利益は11月も急成長を続け、産業のバランスも改善したが、コスト圧力は依然として比較的大きく、川下産業の利益の改善はさらに統合される必要があるとしている。。
対象企業は主要事業の年間売上高が2000万元を超える大企業が対象。

計画生産の共産主義経済、今では資源価格から製品市場まで世界経済を混乱の渦に巻き込んでいる。
ただ、生産者物価指数が大幅に伸び、価格転嫁することで利益が伸びているものと推量され、消費が今後どうなるかは不明朗な点が多い。

 

 


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