今年の気象災害ワースト10による損失額が合わせて1700億ドル(約19兆4000億円)に上ったことが新たな調査で明らかになった。
英慈善団体クリスチャン・エイドが公表した報告書によると、世界で最も被害が甚大だったのは8月に米東部を広範に襲ったハリケーン「アイダ」で、少なくとも95人が死亡し、計650億ドルの経済損失をもたらした。
その1ヶ月前にドイツなど欧州で発生した洪水による死者は240人、経済損失は計430億ドルだった。
7月の中国・河南省の洪水では、300人余りが死亡し、損失額は170億ドルを超えた。
クリスチャン・エイドの気候政策責任者で報告書を執筆したキャット・クレイマー氏は「気候変動によるコストは今年、甚大なものとなっている。世界が安全と繁栄を確実にするための軌道に乗っていないことは明らかだ」と語った。
同報告書は米保険会社エーオンからの情報を引用し、世界の自然災害による年間コストが1000億ドルを超えるのは今年で6回目になる見込みだと指摘。異常気象によるもの報告書の執筆者は保険損害額を基に損失額を推定していることから、実際のコストはさらに高くなる可能性がある。
以上、ブルームバーグ参照