財務省が発表した国際収支統計によると、昨年11月の日本の経常収支は8,973億円の黒字となった。黒字額は前年同月より▲8,350億円減、率にして▲48.2%減って、4ヶ月連続して前年同月を下回っている。
これは、原油価格の上昇で輸入額が大幅に増え、輸出から輸入を差し引いた「貿易収支」が4,313億円の赤字になったことが主な要因、「貿易収支」の赤字は2ヶ月ぶり。
一方、海外の証券投資などで得た利子や配当のやり取りを示す「第一次所得収支」は、船のコンテナ不足を背景に業績が好調な海外の海運会社から受け取る配当が膨らんだことなどから、1兆7,907億円の黒字となり、黒字幅は拡大した。
為替の円安は原油価格をさらに押し上げる一方、海外から受ける利息や配当金は円安効果で増加している。
<11月の巨額貿易収支悪化国>
サウジへの輸出額は444億円、輸入額は3,374億円
(中東全体では輸出額は1,922億円、輸入額は8,922億円)
中国への輸出額は1兆5,772億円、輸入額は1兆9,795億円。
西欧への輸出額は 7,611億円、輸入額は1兆0,118億円
オーストラリアへの輸出額は1,754億円、輸入額は6,419億円。
日本政府はろくに輸出品も限られる中、自由貿易と表して各国に大股を広げている。
日本政府は金の玉がないことから、豪州やサウジに押し売りさえできないでいる。
スクロール→
21/11月の貿易収支/億円
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財務省
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21/11月
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20/11月
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伸率
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輸出
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73,670
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61,130
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20.5%
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輸入
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83,227
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57,871
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43.8%
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差し引き
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-9,556
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3,259
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為替・円安
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113円台
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104円台
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8.6%
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