中国の北京大学が昨年の2021年6月に全国の新卒2万人を対象に調査した「全国大学卒業生就職リポート」を発表し、大きな反響を呼んでいる。
注目を集めたのは、2021年6月に大学・大学院を卒業・修了した就職した若者の初任給。
中国の初任給(1元=18円・・17.932円):
博士・・・平均14,823元(266,956円)/中央値15,000元(182,131円)
修士・・・10,113元(182,131円)/9,000元(162,086円)
大卒・・・5,823元(104,869円)/5,000元(90,000円)
専科(短大・専門学校)・・・3,910元(70,417円)/3,500元(63,033円)
博士課程と専科の初任給を比べると、約3.8倍の差がある。
日本でも最終学歴によって初任給が異なることは一般的だが、中国はその差が顕著となっている。新卒者の平均収入は新コロナが広がる前の2019年より上昇しており、コロナ禍でも経済成長をキープする中国経済の底堅さを反映している。
一方で、北京大のリポートは必ずしも学生たちの「平均値」を表しているとは言い切れない。
中国では、大学卒業イコール就職とは限らない。若者の半分以上が大学に進学し、2021年の大学卒業者数は過去最高の909万人に達している。しかし、卒業と同時に就職した学生は6割弱といわれている。
急増する学生数と企業側のホワイトカラーの募集枠に大きなギャップがあることが大きな要因として、魅力的な仕事と高給を求める卒業生は焦らずに就職先を探し、2015年ごろから「慢就業(ゆっくり就職)」という言葉が広がり始めている。
現場の労働者などは各地で慢性的に不足しており、若者の求人率が高いのに失業率も高いという現象が続いている。
学生と企業の「駆け引き」が続く中で、北京大学や清華大学などの名門大学は別格。高給を提示したり住居を用意したりと、特別待遇で募集する企業は少なくない。
5G通信機器やスマホ大手の華為技術(ファーウェイ)が2020年に、超優秀な若手研究者を高給で雇う「天才少年プロジェクト」を実施し、華中科技大学コンピューター専攻の博士課程を修了した若者が年俸201万元(約3619万円)で入社し、話題を呼んだ。
若者の就職事情は、中国の激しい学歴社会・競争社会を象徴している。
以上、東方新報=AFP参照
日本の学歴別初任給
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日本の学歴別初任給
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厚労省/2020年調査統計
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初任給/円
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男女計
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大学院修士課程修了
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255,600
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大学卒
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226,000
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高専・短大卒
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202,200
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高校卒
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177,700
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